今週の株

👌今週の株👍:アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(株)

 存在意義のある企業を目指す

アーキテクツ・スタジオ・ジャパン株式会社 (以下、ASJと表記します ) は、日本最大級の建築家ネットワークを通じて、建築家と顧客とをマッチングし、全国各地のスタジオや定期開催のイベントで、建築家と出逢いおよび話し合いの場を提供する企業です。

同社の株価の昨年(2025年)11月から今年(2026年)4月までの6ケ月間の動きは下図の通りです。もともと低い株価ですが、それでも上昇しています。財務内容はどうでしょうか。

「事業の儲けでのお金」はマイナス、「設備・投資等でのお金」がプラス

ASJが毎決算期末に保有する現金・預金(キャッシュ)を、その獲得した4つの手段である①「事業の儲けで獲得したお金」、②「運転資金で獲得したお金」、③「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」、④「お付き合いで獲得したお金」で区分し分析したグラフは下記のとおりでした。( なお、株価は「終値」でなく、有価証券報告書に記載されている各決算前の1年間の「最高株価と最低株価の単純な平均値」です。)

なお、同社は昨年(2025年)4月1日に1株を株とする株式分割をしていますのて、下図の株価は有価証券報告書で報告されている年間の最高株価と最低株価の単純平均値の3分の1にしています。また「事業の儲けでのお金」から「お付き合いでのお金」まで4つの数値は、各期の発行株式数を3倍にした数字で「1株当たり円単位」で計算しています。

上場会社では極めて珍しい、めったに見られない財務内容の悪いグラフです。すなわち、青色のグラフ「事業の儲けでのお金」(・・① ) は大きなマイナス。そして茶色の「設備・投資等(・・③)」が大きなプラスです。業績の悪化が継続しているために、青色のグラフ「事業の儲けでのお金」がマイナスの位置で低迷し続け、その資金不足を「設備・投資等のでのお金」でカバーしている状態です。

赤字( 損失 ) 続き➡過去の赤字累積も拡大➡危機的財務内容

下図は「事業での儲けのお金」をその構成要素ごとに区分して表示した棒グラフで、各期とも純利益はマイナス ( 純損失・・A )です。ただし、この純損失は、キャッシュが出ているのに費用に計上されていない「前払費用」や、キャッシュは出ていないのに費用として計上されている「賞与引当金」などで計算されていますから、この純損失をキャッシュベースでみるためには、それらの科目を加減算計算する必要があります。これらキャッシュの入出金を考慮してみた場合でも純損失です。

なお、過去の事業の儲けのお金はありません。つまり、2023年から3期続けて赤字(純損失 ・・B )が続いています。したがって、同社の「事業の儲けでのお金」を示す青色のグラフは、さらなるマイナスへ向かっています。( なお、冒頭の折れ線グラフはその期の発行株式数を基に1株あたりで表示していますから、この棒グラフのような直接的な数字による動きとは異なって見える場合があります。)

増資(「設備・投資等のお金」)での資金調達で救われた

下図は「設備・投資等でのお金」をその構成要素ごとに区分して表示した棒グラフです。 赤字続きのため長期借入金や社債の発行で事業資金を調達することはできていません。(・・A )、かろうじて資本金・資本準備金の増加 (・・B ) 、つまり、増資で救われています。また、業績を回復させるための投資(・・C )も極めてわずかで、大部分は業績の赤字補てんに使われています。まさに綱渡りといえる財務体質です。

下図は有価証券報告書における「資本金・資本準備金」の各期の在高(朱枠部分)です。なんとか増資することが出来たようです。また、過去の事業の儲けでのお金である「繰越利益剰余金」(朱色の矢印)はプラスでなくマイナスが拡大しています。つまり、繰越損失が拡大しています。

ASJ(株)の今後の株価の動きについて

以上、ASJ(株)は極めて厳しい財務体質です。また、「株価」が「事業の儲けでのお金」の何倍で推移しているかをみると、毎期「事業の儲けでのお金」はプラスでなくマイナスですから株価判断もできません。したがって、冒頭の昨年(2025年)11月から今年(2026年)4月までの6ケ月間の株価の上昇は、なんらかの特別の情報に基づくものであり、私たちのように株式市場や業界の情報に疎い素人(財務内容から株価を判断する素人)は無視すべき企業というのが結論です。

人工知能(AI)の分析については、様々な上場企業を対象にしてきましたが、まだまだだなぁ、つまり「財務の専門知識をもった優秀な新入社員の『ありきたり』の回答に過ぎず、深堀できてないなあ」との思いが否めません。したがって、人工知能(AI)に分析させる質問の仕方や資料提供について検討していますので、しばらくの間は割愛しております。

「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸甚です。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)

このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています
今週の追加した企業は、 FIG株式会社です。正解しても景品も賞金もありません。ご容赦ください。

今週の「九州テクテク歩き」:筑前の国(福岡県)に近い肥前の国 ( 佐賀県 ) のにある河内ダムの周辺の山野に自生していた花です

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最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2026年5月25日(月曜日)  投稿者  岡 陽三郎

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