今週の株

👌今週の株👍:コニカミノルタ(株)

     新しい価値の創造、よりよい社会の実現    

コニカミノルタは、日本の電機メーカーで、複合機や医療機器、計測機器など幅広い事業を展開するグローバル企業です。2003年にコニカ(東京都)とミノルタ(大阪府)が経営統合して発足し、2013年に事業子会社を吸収合併して現在の事業会社体制となりました。(Wikipediaより)

同社の株価は、下図のとおり2026年3月の決算後から5月まではほとんど変化なく推移しています。したがって、このようにあまり変化の見られない企業の財務内容がどうなのか確認したいと思います。

緑色のグラフ「運転資金でのお金」が異常に多額

コニカミノルタが毎決算期末に保有する現金・預金(キャッシュ)を、その獲得した4つの手段である①「事業の儲けで獲得したお金(青色のグラフ)」、②「運転資金で獲得したお金(緑色のグラフ)」、③「設備・投資等の長期資金で獲得したお金(茶色のグラフ)」、④「お付き合いで獲得したお金(紫色のグラフ)」で区分し分析したグラフは下記のとおりでした。( なお、株価は「終値」でなく、有価証券報告書に記載されている各決算前の1年間の「最高株価と最低株価の単純な平均値」です。)

このグラフで注目すべきは、緑色のグラフ「運転資金でのお金」(・・② ) が異常に多額で、青色のグラフである「事業の儲けでのお金」(・・① )に迫る勢いです。その意味するところを分析してみます。

業績不振、過去から引き継いだ多額の儲けのお金も減少傾向

下図は「事業での儲けのお金」をその構成要素ごとに区分して表示した棒グラフです。「当期純利益」は、キャッシュが出ているのに費用に計上されていない「前払費用」や、キャッシュは出ていないのに費用として計上されている「賞与引当金」などで計算 されていますが、これらキャッシュの入出金を考慮してキャッシュフローでみた当期純利益は赤字です。(・・A ) 

また、過去の「事業で獲得した儲けのお金」(・・B ) は、利益を株主への配当金として支出した金額の残りですが、2023年から2026年までの4年間での支払われた配当金の合計額は173億円でした。それに対してその4年間の利益の合計額はマイナスの40億円 ( 損失40憶円 )です。赤字でも配当していることが分かります。これでは、利益から配当を控除した残りが「事業で獲得した儲けのお金」として積み増しされるどころか、逆に減少し続けていくことになります。

業績の低迷による「運転資金でのお金」の調達

下図は「運転資金でのお金」をその構成要素ごとに区分して表示した棒グラフです。買掛金などの営業債務 (・・A )も、売掛金などの営業債権 (・・B )ほとんど変化がありません。在庫も同様です。したがって、これらの買掛金、売掛金、在庫などの回転資金のために一時的に調達する「短期借入金」は、本来必要としないはずです。しかし、前期・当期と減少してきてますがなお多額に存在します。(・・D ) この「短期借入金」の動きが「運転資金でのお金」の緑色の折れ線グラフの動き(・・E ) を決定づけ、青色の折れ線グラフ「事業の儲けでのお金」に迫る勢いを示しています。

なお、下図の有価証券報告書でみれば、朱線で標示した「短期借入金」が、「長期借入金」の残高に比べても、また、損益計算書の「営業利益」と対比してみても、その異常さが分かると思います。(単位:百万円 ) この状況は「事業の儲けでのお金」がないので、「運転資金でのお金」に手を染めて資金調達してきた結果を示しています。

業績の低迷から抜け出す成長戦略はあるか?

下図は「設備・投資等でのお金」をその構成要素ごとに区分して表示した棒グラフです。工場建物・機械設備などの有形固定資産(・・A )はほとんど変化なく、投資その他の資産(・・B )は逆に減少しています。投資のための長期借入金・社債も増額してません。(・・C ) したがって、大きな成長戦略のための投資を行っているようにはみえません。

ただし「投資その他の資産」を有価証券報告書で詳しくみると、「関係会社株式」(茶色の枠)の取得を増加させ、何らかの投資活動しています。また、それらの関係会社に対する資金援助である「短期貸付金」(紫色の枠)も問題なく回収が進んでいることから、関係会社を通じての成長戦略を、地味ではあるものの展開していると思われます。したがって、それが実を結び、近い将来に大きな成長戦略へ向けての設備・投資の増大を期待したいと思います。

コニカミノルタ株式会社の今後の株価の動きについて

コニカミノルタ株式会社は、今後の業績の拡大や短期借入金の圧縮などの課題のある財務内容の企業です。しかし「株価」が「事業の儲けでのお金」の何倍かをみると、今年の2026年3月決算期時点は2.34倍であり割安です。したがって、今後株価は徐々に上昇に転じていくものと判断します。

人工知能(AI)の分析については、様々な上場企業を対象にしてきましたが、まだまだだなぁ、つまり「財務の専門知識をもった優秀な新入社員の『ありきたり』の回答に過ぎず、深堀できてないなあ」との思いが否めません。したがって、人工知能(AI)に分析させる質問の仕方や資料提供について検討していますので、しばらくの間は割愛しております。

「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸甚です。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)

このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っていますが、今週は株式会社 野村総合研究所です。正解しても景品も賞金もありません。ご容赦ください。

今週の「九州テクテク歩き」:これも今年の夏ではありません。筑後の国から筑前の国に向っていく有馬藩と黒田藩の境にある薩摩街道です。薩摩の殿様が参勤交代の折にこの花を眺めたとはとても思えませんが、路傍に植えられていた綺麗な花でした。

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最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2026年8月3日(月曜日)  投稿者  岡 陽三郎

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