今週の株

👌今週の株👍:ENEOSホールディングス(株)

エネルギー・資源・素材における創造と革新

ENEOSホールディングス(株)の創業者は、内藤 久寛 ( ないとう ひさひろ、安政6年生~昭和20年没 、新潟県刈羽郡出身)氏で、16歳のころ生家は没落し、再建のため懸命に働き、明治21年に誰も考えもしなかった新潟県出雲崎の海底からの石油採掘に成功し、有限責任日本石油会社を創立し、後に「日本の石油王」と言われるようになりました。

ENEOSの昨年(2023年)3月の決算からの株価は、少しずつですが上昇しています。株の素人は株式市場や石油エネルギー業界の情報に疎く、将来の水素や自然エネルギーの動向も分かりませんのでこの株価の動きをどのように判断すればよいのでしょうか。株価が上がっているから「もっと上がるだろう」、いや「上がれば下がるから売ってしまおう」などと考えが迷走します。

ENEOSの財務内容の変化で株価を判断してみると・・

ENEOSの今年(2024年)3月の財務内容はどのようなものでしょうか。同社が毎期の決算期末に保有する現金・預金(キャッシュ)を、その獲得した4つの手段である①「事業の儲けで獲得したお金」、②「運転資金で獲得したお金」、③「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」、④「お付き合いで獲得したお金」で区分して分析してみました。( なお、株価は上のグラフのような「終値」でなく、有価証券報告書に記載されている各決算前の1年間の「最高株価と最低株価の単純な平均値」です。)

青色のグラフが下降しているのはなぜ?

金融庁が公開 ( 検索→「EDINET」)している有価証券報告書の損益計算書をみると、青色のグラフ「事業の儲けで獲得したお金」が下降している理由は明らかです。大きく収益が下がっています。つまり、 ホールディング会社である親会社としての売上である「受取配当金」が急減しています。したがって、ENEOS傘下の関係会社が配当金を上納できない何らかの問題が発生していると思われます。

ENEOS傘下の会社の業績を連結した有価証券報告書では?

ENEOS傘下の会社(関係会社)の業績を連結して計算した有価証券報告書をみると、前期(2023年)に比較して「売上高」は、約1兆1,600億円減少してますが、原価や販売管理費を差し引いた営業利益は、逆に約1,836億円増加しています。したがって、ENEOSグループの親会社としては、問題の関係会社の課題は克服されているという情報があるために、株価は減少するどころか逆に上昇傾向にあるとも思われます。

関係会社に対する「貸付金」と、関係会社からの「借入金」

すでに「事業の儲けで獲得したお金」の分析で述べたとおり、ENEOS傘下の関係会社が配当金を上納できない何らかの問題が発生していると思われますのて、これから「関係会社」に焦点を絞って考えてみます。まず、有価証券報告書の貸借対照表(ENEOSホールディングスの今年3月決算末時点の資産、負債の有高を表したもの)は、下図のとおりでした。

関係会社から約8,100億円の資金を確保

①・・関係会社に対する短期の貸付金の残高は、前期に比べ約4,900億円減少しています。つまり、約4,900億円を関係会社から回収しています。
②・・関係会社からの短期の借入金の残高は、前期に比べ3,200億円増加しています。つまり、関係会社からの借金で3,200億円の資金を調達しています。(実態は下記で説明しています。)    

したがって、①+②で約8,100億円の資金を確保したことになり、紫色のグラフ「お付き合いでの獲得したお金」が急角度で上昇した原因になっています。

関係会社からの長期借入金を、短期(1年以内返済)に表示替え

③・・関係会社からの長期借入金の残高は、前期が5,300億円に対し今期は約2,100億円で約3,200億円減少しています。これは3,200億円の返済をしたのではなく、長期借入金のうち1年以内に返済すべきものとして短期借入金に振り替えて表示しているだけです。したがって、茶色のグラフである「設備・投資等で獲得したお金」を構成する科目である「長期借入金」が、紫色のグラフである「お付き合いで獲得したお金」を構成する科目である「短期借入金」に振り替っているだけというのが実態でしたから、振り替っていないとした時のグラフは下図のとおり変化します。

緑色のグラフ「運転資金で獲得したお金」が急減している理由

緑色のグラフ「運転資金で獲得したお金」が急減しているのは、CP(コマーシャルペーパー:企業が短期資金の調達を目的に、短期金融市場で割引形式で発行する無担保の約束手形)の発行残高がゼロとなり、3,940億円減少したからです。

それで結局のところ、今後の株価はどうなる?

「分からない」というのが正直な回答です。つまり、関係会社の動向がいまいち不明ですから、判断は来年(2025年)3月の決算待ちがよいと思います。また「株価」を「事業の儲けで獲得したお金(単位は百万円)」で割った数は、下図のとおりですが、割高か、割安か、業種的に判断する資料が乏しいというのが実態です。

「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸いです。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)

このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています
今週に追加した企業は、シチズン時計(株)、(株)ニコンです。なお、正解しても賞金や景品はありませんので、どうかご容赦ください。

今週の「九州テクテク歩き」の写真は、筑後の国の久留米市と豊後の国の大分市の間を走るJR九大線です。耳納(みのう)連山の先に向かって赤い電車がトコトコ走って行きましたが、歩き疲れていたので子供のように手を振る余裕がありませんでした。

¸.X¨

最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2024年12月9日(月曜日)  投稿者  岡 陽三郎

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