世界を感動で満たす

ソニー(創業時:東京通信工業)の創業者である 井深 大 (いぶか まさる)氏が、会社設立にあたって目的とされたのは、皆さんご存じの「自由豁達にして愉快なる理想工場の建設」というものです。つまり、社員一人ひとりが、のびのびと仕事をし、愉快な仲間たちの会社を作ろう、とのことだと思います。私がその時代に青年 (青年の時もあったのです ! 髪の毛フサフサでした) だったら、すぐにでも面接させてもらいたいところです。もちろん私みたいな能力もない、暗ぁ~い性格の奴は採用されないのはあたりまえですが・・。
また、この 井深 大 氏とともに創業時の苦難を乗り越えて、世界のソニーにした 盛田 昭夫(もりた あきお)氏は、太平洋戦争中、海軍技術中尉でした。日本が敗戦となった日に、将校用の軍刀を静かに置いて「これから技術で勝つ」と覚悟をされたそうです。すさまじい覚悟だと思います。私らのように世の中の動きに自分を見失って、あっちフラフラ、こっちヨレヨレと全く違います。
では、そのお二人のDNAを引き継ぐソニーグループ㈱さんの財務をグラフで見てみます。このグラフは、各期末に獲得しているキャッシュを、4つの原因 ( 1株あたり ) に区分したものです。直近の公開されている有価証券報告書は2023年3月決算です。(今年の2024年3月決算は3ケ月遅れの6月に公開されます。) なお、株価は、有価証券報告書で報告される毎年の最高株価と最低株価を単純に平均したものです。

すぐにお気づきのとおり、青色のグラフで表示の「事業の儲けでのお金」は、2024年の予測も含めて順調に増加しているのに株価は下がっています。そして気になるのは、2021年から2022年にかけて、緑色のグラフの「運転資金でのお金」が急増して、紫色のグラフである「お付き合いでのお金」が急減していることです。財務的に何か大きな問題でもあるのでしょうか ?
このソニーグループ(株)のグラフは、先週の「株当てクイズ・・21」にご提供したのですが、それにはグラフの急増・急減の説明をしていませんでしたから、このブログで説明します。経理の勘定科目なんか興味がないという方は飛ばして下さい。さて、2022年3月決算(令和4年)の有価証券報告書を見てみますと、会社の資産である「短期貸付金」が2兆2,235億円発生しています。

さらには、会社の負債である「短期借入金」が、1兆7,762億円となっています。

では、なぜこのような巨額の「短期貸付金」や「短期借入金」が発生しているのでしょうか ?
さらにいえば、貸付先や借入先はどこだろうか、と調べたくなります。したがって、有価証券報告書を少し丹念に見ていきますと、「貸借対照表」の注記に記載がありました。

つまり、2022年3月決算期のグラフの異常な動きは、関係会社(子会社など)への「短期貸付金」(お付き合いのでのお金としての科目)、および「短期借入金」(運転資金でのお金としての科目)であることが分かりました。また有価証券報告書にはその理由が「機構改革に伴い・・当社の完全子会社であるソニー株式会社に承継させる会社分割を行いました。」と説明されています。したがって、子会社に事業を承継させるための関連支出であり財務的にはまったく問題ないことが、はっきりと分かりました。さらにいえば、この「短期貸付金」の回収、「短期借入金」の返済は翌年以降に順調に実行され、グラフは2021年の当時の出発点に向かって推移しています。

参考事例:危険な会社の場合 (ソニーグループ(株)とはまったく関係ありません)
参考までに、ソニーグループ(株)さんとまったく同じ動き(下図のA、B)を示す財務的に問題がある会社があります。ただし、その財務的に危険な会社の「事業の儲けでのお金」のグラフ(青色の線のグラフ)は、必ずごくわずかのプラスか、大きなマイナスになっています。

A・・「運転資金でのお金」で財務的に問題とされる場合
「事業の儲けでのお金」がないので、資金繰りがつかず、多額の短期的な借入をしたため「運転資金でのお金」は急にプラスになりました。
B・・「お付き合いでのお金」で財務的に問題とされる場合
子会社などの経営が悪化している、そのため子会社などへの資金援助、多額の短期的な貸付を行なわざるをえず「お付き合いでのお金」のマイナスが大きくなりました。
以上、ソニーグルーブ㈱の昨年の2023年3月決算期の財務を見ましたが、1年後の今年の2月の株価はどのようになっていたでしょうか ? 財務的な要因だけではありませんが、当然のことながら株価は24.2%アップしていました。

「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については、下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸いです。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)

このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています。
今週に追加した企業は、「イオン株式会社」と「株式会社セブン&アイ・ホールディングス」で、ともに2月決算(今年5月末公開)のです。
なお、全問正解されても、賞金や景品はありませんので、どうかご容赦ください。
今週の「九州テクテク歩き」の写真は、肥後の国 熊本県小国町の「満願寺温泉」です。小川の中に露天風呂があり200円でした。(川に突き出た白い屋根の下) その先の青い屋根はユースホステルで「日本人・外国人・宇宙人・旅行者だれでも歓迎」という看板がありました。

来週は、今週に「株価当てクイズ」で提供した「株式会社セブン&アイ・ホールディングス」について報告します。
最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2024年4月15日(月曜日) 投稿者 岡 陽三郎 ]
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