正しい倫理的価値観を持つ

SBIホールディングス(株)は、ベンチャー・キャピタル事業を行うために、現ソフトバンク株式会社の子会社として平成11年(1999年)に設立されました。その後、ソフトバンク株式会社の連結範囲から除かれ、また、平成17年(2005年)にソフトバンクグループとの資本関係が解消され、ネット証券最大手のSBI証券、日本長期信用銀行の流れを汲むSBI新生銀行、ベンチャーキャピタルのSBIインベストメントなどを中心に、証券業、銀行業、保険業、ノンバンクなどグループ会社を傘下に抱えています。
SBIホールディングスは、その経営理念として 「正しい倫理的価値観を持つ」 ( 「法律に触れないか」、「儲かるか」ではなく、それをすることが社会正義に照らして正しいかどうかを判断基準として事業を行う。 ) を経営理念の第一に掲げ、ネット銀行や私設取引システム運営、ブロックチェーンなど新しい領域での事業開発を行っていますが、株価は上昇傾向が続いています。したがって、その財務内容を確認したいと思います。

茶色のグラフ「設備・投資等でのお金」が急減している理由は?
SBIホールディングスが毎決算期末に保有する現金・預金(キャッシュ)を、その獲得した4つの手段である①「事業の儲けで獲得したお金」、②「運転資金で獲得したお金」、③「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」、④「お付き合いで獲得したお金」で区分したグラフは下図のとおりです。( なお、株価は「終値」でなく、有価証券報告書に記載されている各決算前の1年間の「最高株価と最低株価の単純な平均値」です。)

このグラフの最大の特徴は、茶色のグラフである「設備・投資等でのお金」が、2025年3月決算では前期からマイナスへ向けて急落していることです。将来のための大きな投資支出によりお金が社外に流出したためでしょうか? それとも多額の社債の償還や長期借入金の返済のためにお金が社外に流出したためでしょうか?
将来の成長戦略のための多額の投資活動とその資金調達について
茶色のグラフ「設備・投資等でのお金」が急減している理由を要約すれば、下図のグラフと表になります。


SBIホールディングスは、2025年3月決算において「関係会社株式」を約3,390億円増加させています。また、「投資有価証券」も約459憶円増加させています。つまり、将来の成長戦略のための多額の投資活動を約3,850億円していたことが分かります。そして、その投資の必要資金約57%の約2,200億円を、主に「社債」の発行と「長期借入金」の増額でまかなっています。その結果、「設備・投資等でのお金」の計算ではマイナス約1,651億円となり、このマイナスとなっている不足額は、短期借入金の増加(緑色のグラフの上昇)と事業の儲けでのお金(青のグラフの上昇)でのお金で対応しています。


業績が好調だからこそできる巨額の設備・投資等の支出
「事業の儲けでのお金」が潤沢にあるからこそ「設備・投資等でのお金」の巨額の支出をすることが可能です。グラフの動きでいえば、青色のグラフが上昇しているからこそ、茶色のクラフが下降しているともいえますが、この巨額の設備・投資等の支出が、将来の事業の儲けでのお金をさらに多く生み出すことが期待されます。なお、この「設備・投資等でのお金」の2026年の予測は、2025年の投資の増加額と同様と仮定して予測した数値です。これらのことについて人工知能( AI )の回答にもご留意ください。

設備・投資等の長期資金で獲得したお金 (単位: 百万円)
2026年に「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」が大幅なマイナスに転じる予測は、大型の投資を実行した、あるいは事業を整理・売却したなどの理由が考えられます。詳細な内訳をさらに分析する必要がありますが、この項目がマイナスになるということは、キャッシュアウトがキャッシュインを上回ることを意味し、資金繰りへの影響を考慮する必要があります。ただし、SBIホールディングスは金融サービスグループであり、事業構造上、積極的な投資や事業再編が頻繁に行われる可能性もあります。
総合的な財務内容の判断
SBIホールディングスは、本業の儲けによるキャッシュ創出能力を高めており、運転資金管理も改善傾向にあります。これは、財務基盤の強化という観点からは非常にポジティブです。しかしながら、設備・投資等によるキャッシュ獲得が2026年に大幅なマイナスに転じる予測や、「お付き合い」による継続的なキャッシュ流出は、今後のキャッシュフローの安定性や効率性について注意が必要です。
特に、2025年の「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」のマイナスは、大規模な投資活動や事業再編が行われた可能性を示唆しており、その内容を注視する必要があります。
SBIホールディングスの今後の株価の動きについて
「株価」が「事業の儲けでのお金」の何倍で推移しているかをみると、2025年は5.92倍で2年前の5.92倍とほぼ変わらない倍率となっています。

株価は2022年から上昇(2,776円➡3,343円➡3,762円)を続けていますが、2024年には「事業の儲けでのお金」が減少したために倍率は7.06倍と高くなり、2025年には5.92倍と2023年の5.76倍とほぼ同額の倍率となりました。このような変動はあるものの下図のように「当期純利益」は2024年も含めて毎期堅調に確保されています。したがって、巨額の設備・投資等➡さらなる「事業の儲けでのお金」の獲得を期待する限り、今後の株価は堅調に上昇するものと考えられます。なお、「事業の儲けでのお金」の2026年の予測においては、2025年に計上の特別損失(関係会社株式評価損約290億円)は発生しないと仮定して予測していますから、2025年の予測値は2025年に比較して大きくアップしています。


今後の株価予測
SBIホールディングスは、事業の成長力が高く、特に2026年には事業利益が大幅に改善すると予測されています。これは、株価にとって非常にポジティブなシグナルです。また、運転資金管理の改善も、財務の健全性向上に寄与し、株価を支える要因となるでしょう。
一方で、設備投資や事業再編によるキャッシュフローへの影響、および「お付き合い」によるキャッシュ流出の動向は、引き続き注視する必要があります。
短期的な見通し:
2025年の業績予測は非常に好調であり、株価は上昇トレンドを維持する可能性が高いと考えられます。特に、事業の儲けの増加が株価を牽引するでしょう。
中長期的な見通し:
SBIホールディングスの事業ポートフォリオの多様性や、新たな成長分野への投資戦略が成功すれば、持続的な株価上昇が期待できます。しかし、金融市場の変動、規制の変化、競合他社の動向なども株価に影響を与えるため、これらの外部要因も考慮する必要があります。
注意点:
この分析は、ご提示いただいた財務データとグラフに基づいたものであり、将来の株価を保証するものではありません。実際の投資判断は、ご自身の責任において、より詳細な情報収集と分析を行った上で行ってください。特に、2025年の「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」のマイナス要因や、今後の具体的な投資計画については、さらなる情報開示が待たれます。
結論として、SBIホールディングスは事業の成長性から見て、今後も株価は堅調に推移する可能性が高いと判断します。ただし、一部のキャッシュフロー項目における注意点も存在するため、継続的な情報収集が重要です。とが不可欠です。
「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については、下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸甚です。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)
このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています。
今週に追加した企業は、 住友林業株式会社です。正解しても景品も賞金もありません。ご容赦ください。
今週の「九州テクテク歩き」:豊後の国(大分県)の玖珠町にある清水瀑園(しみずばくえん:豊の国名水15選の一つで、森の間から突然湧出する清水がいくつもの滝をつくってます ) からの帰り道に、ふと見上げれば、頭上に名も知らぬ9月上旬の花が咲いてました。

最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2025年8月25日(月曜日) 投稿者 岡 陽三郎
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