思いをつなぎ、未来をつくる

電子はマイナスですが、プラスの陽電子というのがあるそうです。陽電子は「時間をさかのぼる素粒子」で、いわば「未来からくる素粒子」と著名な物理学者のファィンマンさんの解説の中に書かれていたと思います。そうだとすると、私たちの体内には電子があるように、陽電子もあって未来を体内に持っている、つまり、私たちは未来を予言することができるのかな ? などと妄想してしまいます。
ただ、未来は分からないからこそ面白いのであって、未来が分かれば、株価予測の必要はなく企業財務の予測も必要がありません。まして株価と企業財務の予測との関連性なんかまったく不必要ですが、それでは先に進みませんから、企業財務の将来の予測について、私たちなりの方法について三菱商事さんの例で説明させていただきます。なお、グダグタした説明は下のほうに記載していますから、興味のある方はお読みください。
三菱商事(株)のグラフは、先週の5月13日に「株当てクイズ」で提供しましたが、提供する前のグラフは下図のとおりでした。つまり、2004年3月決算の財務予測が異常な結果(Aのグラフ)となっていました。

2004年3月決算の財務予測が異常な結果となった原因は明らかでした。私たちが使う予測ソフトでは、この2022年➡2023年の増加額を、まずその増加額で自動的に1年後の2024年を予測しますから、必然的に2024年の予測値も急上昇します。したがって、正しい株価判断をするために、例年と同様の予測値に変更入力したのが「株当てクイズ」で提供した下図のグラフです。

このように、企業財務に異常な動きがある場合、例年の財務状態などを考慮して訂正しなければ、財務面からの株価の判断は困難となります。
なぜ、2023年は「事業の儲けでのお金」が急上昇した?
「事業の儲けでのお金」が2022年➡2023年に急上昇した原因を有価証券報告書で確認しますと、下記の朱色の枠で囲んだ「受取配当金」が約8,358億円急増し、「投資有価証券売却益」が約1,160億円増加した結果として「営業外収益」(黒枠)の合計残高は1兆5,950億円となり、売上高(収益)に対しての割合は66.16%と異常に高くなっています。したがって、2022年の実績である30.4%で予測変更をしました。

「運転資金でのお金」(緑色のグラフ)の急減少について
短期借入金(1年以内に返済しなければならない借入)は「運転資金でのお金」とみなします。したがって、「運転資金でのお金」である緑色のグラフが2022年➡2023年に急減少している原因を有価証券報告書で確認しますと、下記の朱色の枠で囲んだ「短期借入金」が約5,897億円減少(返済)していて、2023年3月決算では約7,296億円の残高となっています。

この「短期借入金」の2024年の予測において、短期借入金の返済や新規の借入があったとしても増減ゼロ、すなわち、2023年3月決算額と同額と予測すると「運転資金でのお金」である緑色のグラフ(「B」)は、下図のグラフのようになります。

以上、三菱商事(株)さんのグラフを例に、各期末に保有している現金・預金(キャッシュ)を、4つの原因 ( 1株あたり ) で分析したグラフの説明をしました。株価は財務以外の様々な要因でも動きますが、それらの経済的、社会的、技術的変革に対して、各々の企業は「未来をつくる」ために、経営戦略を構築しています。そして、その経営戦略は財務戦略として現れますから、私たちのような株の素人といえども、少なくとも大枠の財務の動きぐらいは押さえて株価判断をしたいと思います。
なお、、三菱商事(株)さんの今年の2024年3月の株価は下記のとおりでした。「2023年3月の前1年間の平均株価」は、有価証券報告書に記載されている最高株価と最低株価の単純な平均で、2024年3月の株価は「日本証券所取引グループ」が公開している3月の最高株価と最低株価の単純な平均です。4月の平均は3,516円でした。結論めいた話をすれば、グラフがシンプルであればあるほど株価の上昇と結びつくようです。逆もまた真で、グラフが複雑な動きを示す場合は、株価は素直に上昇しないようです。

「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については、下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸いです。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)

このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています。
今週に追加した企業は、「大成建設株式会社」と「日本軽金属ホールデイングス株式会社」です。
なお、全問正解されても、賞金や景品はありませんので、どうかご容赦ください。
「「九州テクテク歩き」の写真は、筑紫の国 大宰府天満宮に近い里山の集落に咲き乱れていた花々です。

来週は、昨年夏に株価と企業財務の関連性について調べた企業の一つを報告します。
最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2024年5月20日(月曜日) 投稿者 岡 陽三郎 ]
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