地 球 の 力 を 生 か す 。

東邦亜鉛株式会社は、亜鉛・鉛・銀の製錬を中心とする日本の非鉄金属メーカー。鉛は国内トップ、亜鉛、銀もトップクラスのシェアを持つ。国内製錬事業の他にも、オーストラリアでの鉱山開発を手がける資源事業、電子部品・材料事業、電炉メーカーから発生するダストや使用済み電池の処理等を行うリサイクル事業、機器部品事業なども手がけています。昭和12年に日本亜鉛製錬株式会社としてスタートしています。(「ウィキペディア(フリー百科事典)」より)
東邦亜鉛の株価の動きは、下図のとおり2年前の2023年3月決算期から低迷しています。

株価低迷は、財務諸表の分析で明らか
東邦亜鉛が毎決算期末に保有する現金・預金(キャッシュ)を、その獲得した4つの手段である①「事業の儲けで獲得したお金」、②「運転資金で獲得したお金」、③「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」、④「お付き合いで獲得したお金」で区分したグラフは下図のとおりです。( なお、株価は「終値」でなく、有価証券報告書に記載されている各決算前の1年間の「最高株価と最低株価の単純な平均値」です。)

青色のグラフ「事業の儲けのお金」が急落している原因は?
東邦亜鉛は、2024年3月決算期の有価証券報告書で、大幅な赤字を明らかにしました。1年間の業績を示す「損益計算書」で、点線の朱枠のとおり子会社などの関係会社を切り捨て、約465億円もの「特別損失」を計上しています。したがって、青色のグラフ「事業の儲けで獲得したお金」が急落するのは当然です。

青色のグラフ急落➡緑色のグラフ急上昇の必然性について

サラリーマンの例では、失業して月々の給与収入がない場合に、短期の借入で生計を維持することがあります。会社も同じで「事業の儲けのお金」がないときは、短期の資金調達をしなければなりません。短期の資金調達は通常は「運転資金」のために使われますから、緑色のグラフ「運転資金でのお金」である緑色のグラフが増加することになります。


青色のグラフ急落➡茶色のグラフ急上昇の必然性について

また、サラリーマンの別の例では、失業して月々の給与収入がない場合には、ゴルフ会員権などを売却して生計を維持することがあります。会社も同じで「事業の儲けのお金」がないときは、不要不急の有価証券などの投資をしている資産を売却して資金調達します。投資をしている資産は「設備・投資等でのお金」であって、その投資をしている資産を売却してお金を作るわけですから、茶色のグラフ「設備・投資等でのお金」である茶色のグラフが増加することになります。
会社が決算時点で保有する資産や負債の在高を明らかにした有価証券報告書の「貸借対照表」では、「関係会社株式」は「投資その他の資産」として計上することになっています。したがって、東邦亜鉛はこの「投資その他の資産」である「関係会社株式」の在高が、2024年3月決算時点で急減しています。(減少した「関係会社」株式はその期の費用として「損益計算書」に表示されます。)


東邦亜鉛(株)の「事業再生計画」と今後の株価の動きについて
以上が東邦亜鉛の財務内容の分析です。この分析グラフの動きから株価の下落は当然に予測されます。ただし、同社は昨年(2024年)12月18日に「事業再生計画」を発表し、ホームページにて代表取締役の下記の決意が示されています。
当社は昨年度、資源事業における多大な損失計上に加え、製錬事業における減益により、株主及び関係者の皆様に多大なご心配とご迷惑をおかけしていることを心よりお詫び申し上げます。
当社では、このような窮境に陥った要因を検証し再発防止の対応策を実施すること、特に、ガバナンスの強化による経営判断の合理性を担保することが最も重要と考え、様々な角度から検討を重ねてきました。
更に、想定を大きく超えて厳しさを増していく事業環境に対処するため、収益構造の早期改善も含めた抜本的な当社の事業再生計画の策定を続けて参りました。
この度、債権者様、資本と業務の提携先様との協議と調整が完了致しましたので、当社ホームページ上で事業再生計画の概要をご説明させていただきます。
なお、「株価」が「事業の儲けで獲得したお金」の何倍で推移しているかをみると、2023年3月決算では1.92倍と2倍未満です。したがって、「事業再生計画」の達成により少なくとも1年後の2026年3月決算で、「事業の儲けでのお金」がプラスに転じれば株式の買い時と考えています。

「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については、下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸いです。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)
このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています。
今週に追加した企業は、「(株)大和証券グループ本社」と「三井不動産(株) 」です。正解しても景品も賞金もありません。ご容赦ください。
今週の「九州テクテク歩き」:筑後の国(福岡市中央区)の天神中央公園の横を流れる薬院新川沿いの桜並木とチューリップです。

最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2025年4月7日(月曜日) 投稿者 岡 陽三郎
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