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日本碍子株式会社(日本ガイシ)は、世界最大級のセラミックスメーカーで、森村市左衛門 ( もりむら いちざえもん :天保10年~大正8年、享年80歳 )が 明治9年に創業した日本陶器合名会社から、大正8年に碍子部門が分離して設立された会社です。なお、その2年前の大正6年には東洋陶器株式会社(現:TOTO株式会社)が設立されています。
森村市左衛門氏は、福沢諭吉の「一国の自主独立のためには商業が重要」との言葉に共鳴し、その清廉な生き方には国家に対する貢献の姿勢が貫かれていたそうです。氏には「人は、常に貸し方に立つべし。」、つまり、人に対しても、会社に対しても、自分が受ける以上のものを貸しておく、それも「天に貸す。」という思いで働いていれば、いつかきっと報われる、との言葉があるそうです。
また、「直言なければ事業の繁栄はない。」との言葉もあり、直言というものは正直で親切で忠義の人でなければできないが、世間普通の人は、心にもないお世辞を使って嘘をついている。こういう者に限って親切とか忠義とかの考えはない、とも語っていたそうです。
誠に手厳しい教えで、私ら凡人も少しは明治の激動の時代を生き抜いて来た先人の教えを学ぶ必要があるようです。少なくとも「正直な労働であれば、枯れもせず、腐りもしない。」との教えは、いつも腐って、愚痴ってばかりの私らに対する金言と言えそうです。
なお、森村市左衛門氏は明治43年に、品川区の自宅の庭に近所の子供20人ほどを集めた幼稚園と小学校(現:森村学園)を作りました。そのきっかけは、幼稚園教育に携わっていたさる女性が、庭の花を眺めながら「花をつくるのもいいですが、人を作ることがもっと大切ではないか」と語ったことからだそうです。
日本ガイシのグラフはシンプルで見やすい
日本ガイシが毎決算期末に保有する現金・預金(キャッシュ)を、その獲得した4つの手段である①「事業の儲けで獲得したお金」、②「運転資金で獲得したお金」、③「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」、④「お付き合いで獲得したお金」で区分した下図のグラフは、シンプルで見やすいことから、財務的には極めて良好です。( なお、株価は「終値」でなく、有価証券報告書に記載されている各決算前の1年間の「最高株価と最低株価の単純な平均値」です。)

財務内容が良好な企業のグラフについて
グラフがシンプルで見やすいということは、各年の財務上の問題となる変化が少ないということで、次の三つの資金調達の大きな動きがまったく見られません。①短期の借入をする(緑色のグラフが急上昇する。) ②投資有価証券を売却する(茶色のグラフが急上昇する。) ③子会社などの関係会社から資金をかき集める(紫色のグラフが急上昇する。) また、そのような三つの資金調達を必要としないということは「事業の儲けで獲得したお金」が資金が潤沢にある。つまり、青色のグラフがはるか上位に位置することを意味します。
そこで「事業の儲けで獲得したお金」についてもう少し分析すると下図のとおりとなります。

当期の最終的な利益(当期純利益)は確かに前年に比べて減少していますが、最も重要な本業の儲けの指標である「営業利益」は増加しています。下図は有価証券報告書の損益計算書で1年間の事業の成果を表示したものです。

過去の儲けの蓄積 も青色のグラフを構成します。
過去の儲けの蓄積 ( 繰越利益剰余金 ) も青色のグラフ「事業の儲けで獲得したお金」を構成します。

この繰越利益剰余金は、過去の事業の儲けで獲得したお金から、配当金などの社外に支出したお金を差し引いた残りのお金です。有価証券報告書では貸借対照表 ( 決算日当日に会社が保有する「資産」「負債」等を表示したもの ) の純資産の部(「資産」から「負債」を控除した差額 )として表示されています。日本ガイシは過去の繰越利益剰余金は約2,124億円(A)あり、これから約15億円の固定資産圧縮積立金の当期残(B)を差し引いた2,109億円が、過去の事業の蓄積金額として計算しています。なお、固定資産圧縮積立金は資本金などと同じく「設備・投資等で獲得したお金」として計算しています。

日本ガイシの今後の株価の動きについて
以上、日本ガイシは良好な財務内容です。また「株価」が「事業の儲けで獲得したお金」の何倍で推移しているかをみると、2倍を少し超えた程度ですから、財務的には今後株価は上昇すると思われます。なお、2023年3月から今年2025年の2月までの株価の動きは下図のとおりでしたが、これは財務的な判断を無視した一般的な株式市場の動向を反映したものと思います。


「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については、下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸いです。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)
このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています。
今週に追加した企業は、「ニデック(株) [ 旧 : 日本電産(株) ] 」と「三井化学(株)」です。正解しても景品も賞金もありません。ご容赦ください。
今週の「九州テクテク歩き」:筑後の国(福岡県)を東西に横たわる耳納(みのう)連山を縦走(走ったわけではありません)した時に、麓の青年が桜の下で武士になっていました。

最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2025年3月24日(月曜日) 投稿者 岡 陽三郎
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