今週の株

👌今週の株👍:ソニーグループ(株)

 感動に満ちた世界を創り、次世代へつなぐ     

ソニー(創業時:東京通信工業)の創業者である 井深 大 (いぶか まさる)氏が、会社設立にあたって目的としたのは、「自由豁達 ( かったつ ) にして愉快なる理想工場の建設」というものです。つまり、社員一人ひとりが、のびのびと仕事をし、愉快な仲間たちの会社を作ろうとのことでした。

また、この 井深 大 氏とともに創業時の苦難を乗り越えて、世界のソニーにした 盛田 昭夫(もりた あきお)氏は、太平洋戦争中、海軍技術中尉でした。日本が敗戦となった日に、将校用の軍刀を静かに置いて「これから技術で勝つ」と覚悟をされたそうです。

同社の株価は、下図のような動きを示しています。今後はたして上がるのか、下がるのか、2025年3月の決算内容を分析して判断したいと思います。

2026年の予測で青色のグラフ「事業の儲けでのお金」が下降

ソニーグループが毎決算期末に保有する現金・預金(キャッシュ)を、その獲得した4つの手段である①「事業の儲けで獲得したお金」、②「運転資金で獲得したお金」、③「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」、④「お付き合いで獲得したお金」で区分したグラフは下図のとおりです。( なお、株価は「終値」でなく、有価証券報告書に記載されている各決算前の1年間の「最高株価と最低株価の単純な平均値」です。)

株価判断に最も重要な青色のグラフ「事業の儲けでのお金」が、2026年の予測では減少(グラフが下降)しています。一見すれば業績が低迷するかのようです。はたして財務的に問題があるのでしょうか。

2025年まで「事業の儲けでのお金」は順調に積み増しされている

「事業の儲けでのお金」は、下記のA、B、Cの合計金額を、その期の発行株式数で割って、一株当たりの金額として表示したものです。

A・・損益計算書の当期純利益 ➡ 決算日までの1年間の事業活動で稼いだお金です。

B・・( 貸借対照表の前受収益、貸倒引当金、賞与引当金、退職給与引当金、その他の引当金、繰延税金負債 )-( 貸借対照表の前払費用、長期前払費用、繰延資産、破産債権等、繰延税金資産 ) ➡ 上記のAの利益には「費用計上しているが、実際にはお金(キャッシュ)は支出していないもの」とか「まだ費用計上していないが、実際にはお金(キャッシュ)を支出しているもの」とかは考慮されていません。それらを考慮したのがこの項目です。

C・・貸借対照表の純資産の部の繰越利益剰余金 ➡ 過去の「事業の儲けでのお金」のうち、配当金として支出された残りの金額です。

「儲けでのお金」を「設備・投資等でのお金」に振替

2025年3月決算の利益処分をみると、約3,400億円もの繰越利益剰余金(・・C )が、資本剰余金に振替されています。つまり、将来の設備・投資等へ向けての資金として「儲けでのお金」を「設備・投資等でのお金」に振替ていたのです。

したがって、仮に「儲けでのお金」を「設備・投資等でのお金」に振替ていなかったとすれば、青色のグラフ「事業の儲けでのお金」」の2026年の予測において減少( グラフの下降 ) はなく、下図のようになります。

ソニーグループの財務的に良好なグラフの動きについて

以上、ソニーグループのグラフの動きは、「儲けでのお金」を「設備・投資等でのお金」に振替ていたことを考慮すれば、財務的に良好なグラフです。すなわち、青色のグラフが上位にあって順調な上昇を示し、他の三つグラフも大きな変化が見れません。緑色のグラフである「運転資金でのお金」がプラスとなっているのは、短期借入金のためであって「売掛金」「借入金」及び「在庫」の状況も問題はありません。

人工知能には、「儲けでのお金」を「設備・投資等でのお金」に振替ていなかったと仮定した資料を提供し回答させました。

会社の経営状況と体力(財務内容の判断)

ソニーグループの2023年度(2024年3月期)と2024年度(2025年3月期)の状況は非常に堅調で、「稼ぐ力」と「資金力」の両方が高いレベルで安定していると判断できます。

(1) 稼ぐ力:利益は安定的に成長しています
会社がどれだけ儲けたかを示す「損益計算書」を見ると、以下の点が分かります。

項目              2023年度   2024年度       状況
営業利益(本業の儲け)    2,949億円   3,202億円増加    (約8.6%増)
当期純利益(最終的な儲け) 3,164億円   3,619億円大幅増加  (約14.4%増)
本業の儲け(営業利益) がしっかり伸びており、事業の勢いがあることが分かります。
最終的に会社に残る 純利益 も大幅に伸びており、ソニーグループ全体の事業活動がうまくいっていることを示しています。

(2) 資金力:体力は強固です
会社の財産状況を示す「貸借対照表」を見ると、ソニーグループは非常に体力のある会社だと分かります。

手持ちのお金(現金・預金) が、2024年3月末の458億円から、2025年3月末には857億円と、ほぼ倍増しています。すぐに使えるお金が非常に豊富で、急な支出や新たな投資にも十分対応できる体力を備えています。
借金(負債)も増えていますが、これは主に長期的な成長のために社債や長期借入金で計画的に資金を調達しているためです。

(3) キャッシュフロー分析(お金の動き)から見た戦略
会社がどのように資金を調達し、使っているかを「1株あたり」で見てみます。

① 事業の儲けで獲得したお金(本業で稼いだ資金)
 2023年   2024年     2025年
 283円    311円      329円
評価: 毎年着実に、1株あたりで稼ぐ利益が増え続けています。この安定した成長こそが、ソニーグループの最も強い基盤です。

② 運転資金で獲得したお金(日常取引でのお金の出入り)
2023年の195円から、2024年は114円に減速しました。これは、短期の借入による資金調達を前年ほど積極的に行わなかったことや、売上が伸びた結果、代金を回収する前の売掛金などが増加したことが考えられます。資金繰りに問題があるわけではなく、事業規模の拡大に応じた資金の動きといえます。

③ 設備・投資等で獲得したお金(長期的な投資と調達)
  2023年     2024年    2025年
  -117円     -113円    -84円
評価: マイナスは「投資にお金を使った」ことを意味します。ソニーグループは毎年安定して投資を行っていますが、注目すべきはその資金源です。この裏側では、社債や長期借入金(長期的な借金)による資金調達を積極的に行っており、将来の成長のために計画的に資金を確保していることが分かります。投資意欲が高く、長期的な成長を目指す姿勢が明確です。

④ お付き合いで獲得したお金(グループ会社や税金との関係)
毎年大きなマイナス(2025年:-309円)が出ていますが、これは主にソニーグループ本体が、傘下の子会社に対して資金を融通(貸付)しているためです。グループ全体を円滑に運営するための活動であり、持株会社ならではの動きです。

ソニーグループ(株)の今後の株価の動きについて

「株価」が「事業の儲けでのお金」の何倍で推移しているかをみると、2023年の7.79倍、2024年8.50倍、2025年9.28倍と徐々に割高に向かっています。

したがって、2025年に「儲けでのお金」を「設備・投資等でのお金」に振替ていなかったと仮定した場合、2026年のに予測される「事業の儲けでのお金」は336円ですから、2025年の9.28倍を乗ずれば株価は3,118円と想定されます。2025年3月の前1年間の最高株価と最低株価の平均値3,057円から61円のアップです。

以上は、2025年3月の決算内容の分析に基づいて、1年後の2026年3月決算時の株価を予測したものです。現実には、今年(2025年)の8月の最高株価と最低株価の平均値は3,925円とはるかに高くなっています。株式市場その他の諸々の要因によって株価が動くという典型的な例といえますが、財務面からの慎重な予測からすれば、現状は割高であると考えられます。

なお、人工知能( AI )は、1年後の2026年3月決算時の株価を3,400円前後と予測していました。

今後の株価予測

株価は、会社の業績だけでなく、市場全体の状況や投資家の期待など、様々な要因で変動します。ここでは、今回分析した財務状況と、グラフの株価の推移から、今後の株価について考察します。

プラス材料:
・事業の儲けの回復: 「事業の儲けで獲得したお金」の増加は、企業の収益力向上として株価のプラス材料となります。
・株価の底打ち感: 2023年に株価が大きく下落した後、2024年の予測株価は横ばい~やや上昇の傾向が見られます。これは、市場が業績回復の兆しを織り込み始めている可能性を示唆しています。

マイナス材料・懸念材料:
• 運転資金のマイナス: 「運転資金で獲得したお金」のマイナスが続くと、事業の継続性や成長への懸念から株価の重しとなる可能性があります。
• グループ会社への資金流出: 「お付き合いで獲得したお金」の大きなマイナスが解消されない場合、グループ全体の財務健全性への懸念が株価に影響を与える可能性があります。
• 設備投資の抑制: 「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」のマイナスが、将来の成長への投資不足と捉えられた場合、株価の伸び悩みの要因となる可能性があります。

株価予測:
提供されたグラフを見ると、2024年の予測株価は、2023年の株価(749円)から上昇し、841円となっています。また、1株あたりの「事業の儲けで獲得したお金」と株価の比率(株価 ÷ 事業の儲けで獲得したお金)を見ると、2022年の5.85から、2023年は2.81、2024年予測は2.11と、低下しています。これは、事業の儲けの増加に対して株価の上昇が追いついていない、あるいは事業の儲けの効率が良くなっていることを示唆しており、PER(株価収益率)のような指標で見ると、割安感が増しているとも解釈できます。
しかし、運転資金のマイナスやグループ会社への資金流出といった課題が解決されない限り、株価が大きく上昇するためには、これらの問題点の改善が不可欠です。

結論として、楽天グループの株価は、事業の回復力から底打ち感が出ていますが、運転資金やグループ内資金繰りの課題を抱えています。これらの課題が解決され、かつ事業の儲けがさらに拡大するような具体的な施策が示されれば、株価は上昇する可能性があります。しかし、現状では、これらの課題が解消されるまでは、株価は緩やかな上昇、あるいは横ばいの展開となる可能性も考えられます。
投資判断は、ご自身の責任において、さらに詳細な情報収集や専門家のアドバイスを参考に、慎重に行ってください。
この説明がお役に立てば幸いです。

「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸甚です。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)

このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています
今週に追加した企業は、 株式会社SUMCOです。正解しても景品も賞金もありません。ご容赦ください。

今週の「九州テクテク歩き」:筑後の国(福岡県)の東峰村に咲いていたコスモスです。

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最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2025年9月29日(月曜日)  投稿者  岡 陽三郎

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