今週の株

👌今週の株👍:アスクル(株)

お客様のために進化する  

アスクル株式会社は、事務用品を中心とするソフトバンクグループの通販会社で、食品・飲料・医薬品なども取り扱っていますが、今月10月19日にサイバー攻撃をうけシステム障害で受注・出荷停止となりました。同社は「ラグビー型経営」で、ボジションに関係なく、全員が一丸となってゴールを目指し、敵を阻止する経営スタイルとのことですから、今回のサイバー攻撃にもこのラグビー型経営で乗り切っていくものと期待します。

アスクルの株価は、今年(2025年)5月の決算以後は下図のように低迷しています。そして10月19日のサイバー攻撃の被害です。したがって、同社の財務内容からこの被害を乗り越える力があるかどうか、判断したいと思います。

2023年3月 ➡ 2024年3月の財務の急激な変化について

アスクルが毎決算期末に保有する現金・預金(キャッシュ)を、その獲得した4つの手段である①「事業の儲けで獲得したお金」、②「運転資金で獲得したお金」、③「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」、④「お付き合いで獲得したお金」で区分したグラフは下図のとおりです。( なお、株価は「終値」でなく、有価証券報告書に記載されている各決算前の1年間の「最高株価と最低株価の単純な平均値」です。)

このグラフは、良好な財務内容を示すグラフとなっています。青色のグラフが上位にあり、他の三つのグラフが下位に位置しています。つまり、「事業の儲けでのお金」が大きなプラスで、儲け以外の「運転資金のお金」・「設備・投資等でのお金」・「お付き合いでのお金」で経営資金を補填しなければならない状態ではありません。ただし、2023年から2024年にかけてグラフの変化が激しいので、その原因を分析することで、2025以降の財務状態に課題・問題点がないかどうか確認したいと思います。

2024年に特別利益 ( 受取損害賠償金118億円 ) を計上

青色のグラフが急上昇している原因の一つは、2024年に受取損害賠償金118億円 を計上したためです。したがって、仮にこの受取損害賠償金がなかったとしたならば、青色のグラフは急上昇しません。しかし、その年だけの特別な利益といっても、利益であることに変わりなく、この獲得したキャッシュは翌年の2025年以降も蓄積していきます。

税金の増加 による「お付き合いのでのお金」の増加

2024年3月決算では、特別利益を約118億円計上しました。したがって、その分の税金が多く計算され、決算後に支払う「未払法人税」・「未払消費税」が多額に発生することととなります。決算時点での未払ということは、決算時点でアスクルが保有している現金・預金(キャッシュ)の545億円のお金のその一部はまだ社外に流出していません。つまり、この未払は「未払法人税」・「未払消費税」という国や県・市との「お付き合いでのお金」です。

紫色のグラフが2024年に向かって上昇しているのは、この「未払法人税」・「未払消費税」の増加64億円かが原因です。

2024年決算時点までに回収されていない「未収入金」の増加について

2024年3月決算では、前期に比べて「未収入金」が約140億円増加しています。この営業活動にかかる「未収入金」の残高が増加するということは、決算時点で回収されていないお金が増加したということですから、仮に回収されておれば、決算時点でアスクルが保有している現金・預金(キャッシュ)の545億円のお金は、その分増加しているはずです。しかし、回収されていないお金ですから、この営業活動にかかる「運転資金でのお金」はマイナスとなります。つまり、「運転資金でのお金」の動きを示す緑色のグラフは下降することとなります。

以前に設備や投資のための資金として調達した「長期借入金」の返済

2024年3月決算では、「長期借入金」を約30億円返済しています。返済するということは、お金が社外に流出することですから、この「設備・投資等でのお金」が減少することを意味します。(逆に設備や投資などのために社債の発行や長期の借入をした場合には「設備・投資等でのお金」が増加します。) したがって、「設備・投資等でのお金」の動きを示す茶色のグラフは下降します。

変化の激しかった2024年に比べ2025年は穏やかな動き

以上、変化の激しかった2024年の青、紫、緑、茶のグラフについて見てきましたが、財務的に課題・問題となるものはありませんでした。そして2025年のグラフや2026年の予測値は穏やかな動きとなつています。すなわち財務的には良好です。したがって、今般のサイバー攻撃によるシステム障害があつたとしても、アスクルは盤石と言えます。

アスクル株式会社の今後の株価の動きについて

アスクルの株価は、今年(2025年)5月の決算以後は低迷しています。しかし、上述の判断のとおりの財務内容であり、かつ、「株価」が「事業の儲けでのお金」の何倍で推移しているかをみると、2023年5.28倍 ➡ 2024年4.45倍 ➡ 2025年3.44倍と割安に向かって推移してることから買い時と考えられます。

人工知能(AI)の分析については、様々な上場企業を対象にしてきましたが、まだまだだなぁ、つまり「財務の専門知識をもった優秀な新入社員の『ありきたり』の回答に過ぎず、深堀できてないなあ」との思いが否めません。したがって、人工知能(AI)に分析させる質問の仕方や資料提供について検討していますので、先週のブログからはしばらくの間は割愛しております。

「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸甚です。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)

このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています
今週に追加した企業は、 大谷工業株式会社です。正解しても景品も賞金もありません。ご容赦ください。

今週の「九州テクテク歩き」:築後の国(福岡県)のうきは市の白壁の街並みで知られている吉井町から出発して、耳納連山(みのうれんざん)へ向かっていくと、山麓の山野辺の道に、たわわに実った柿、柿、柿・・の並木がありました。残念ながら当日は曇り日でした。

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最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2025年10月27日(月曜日)  投稿者  岡 陽三郎

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