倹素にして困苦艱難に耐え、創意工夫、変化と革新

ユニチカ(株)は、食品用包装用フィルムなどの高分子・機能資材事業を展開していますが、11月28日に繊維事業からの撤退を柱とする経営再建計画を発表しました。
ユニチカ(株)は、明治22年に尼崎紡績として創立し、昭和44年にニチボーと日本レイヨンの合併によって誕生した会社で、日本をかって世界最大の紡績国に押し上げた企業の一つでした。「中興の祖」として大きな功績を残した菊池 恭三 ( きくち きょうぞう、安政6年生~昭和17年没 ) 氏は、伊予国宇和郡の庄屋の三男として生まれ、海軍省や大蔵省を退職後に紡績技術者として尼崎紡績の創設に関与しました。氏の座右の銘に「不足為足 ( 足らざるをもって、足れりとなす )」があり、「倹素にして困苦艱難に耐え、創意工夫、変化と革新」は氏の精神と言われています。
経営再建計画を発表したユニチカ(株)の今年(2024年)3月決算の財務内容はどのようなものでしょうか。また、株価はどのように動いて来たのでしょうか。したがって、同社が毎期末に保有する現金・預金(キャッシュ)を、その獲得した4つの手段である①「事業の儲けで獲得したお金」、②「運転資金で獲得したお金」、③「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」、④「お付き合いで獲得したお金」で区分して分析してみました。。( 株価は終値でなく、有価証券報告書に記載されている各決算前の1年間の最高株価と最低株価の単純な平均値です。)

今年(2024年)3月決算の内容を有価証券報告書をみると・・
金融庁が公開 ( 検索→「EDINET」)している有価証券報告書の損益計算書は、下図のとおり、前期(2023年3月)が利益約 17億5千万円であったのに対し、今年(2024年3月)は損失約 25憶8千万円となっています。

「事業の儲けで獲得したお金」の動きをみると・・
今年(2024年3月)の1年間でみると損失でしたが、「事業の儲けで獲得したお金」は、「過去の事業の儲けで獲得したお金」などを含めていますから、青色のグラフは少し減少していますが、急激な落ち込みではありません。やはりブラスを維持し他のグラフに対してはるか上位に位置しています。このグラフの動きは、財務内容が良好な企業に見られる動きです。したがって、金融機関に債権放棄を求めるなどの経営再建計画を発表したのは、将来を見据えた早めの計画であって、切羽詰まった状態での計画ではないと判断されます。

株価の動きをどう読み解いたらよいでしょうか?
今年(2024年3月)決算では損失が約 25憶8千万円発生したにも関わらず株価は上昇しています。やはり、その損失(赤字)が一時的なものであることを株価が反映しているともいえそうです。

また「株価」を「事業の儲けで獲得したお金(単位は百万円)」で割った数は、なんと、2024年3月決算では0.20倍(199÷977≒0.20)となっています。したがって、中国製品との競争や人口減にさらされている繊維事業から撤退し、食品用包装用フィルムなどの高分子・機能資材事業に資源を集中する経営再建計画の進展によつては、大化けする株といってもよいと判断されます。

「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については、下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸いです。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)
このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています。
今週に追加した企業は、SOMPOホールディングス(株)、東洋紡(株)です。なお、正解しても賞金や景品はありませんので、どうかご容赦ください。
今週の「九州テクテク歩き」は、筑紫の国(福岡県)の筑前町を歩いた時のものです。大河「筑後川」の支流の、そのまた支流の土手で、小学生が魚釣りしてました。私も土手に座り込んで、釣れるかな、もうすぐ釣れるかな・・とぼんやりと呆けた顔で見てましたが、釣れませんでした。残念!

最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2024年12月2日(月曜日) 投稿者 岡 陽三郎
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