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日立建機株式会社は、昭和44年に日立製作所から分社化し、キャタピラー、コマツに次ぐ建設機械業界の世界第3位です。同社の株価は、2023年から上昇、下降を繰り返していますが、この乱高下の原因を財務面から予測できたかどうかを見てみたいと思います。

青色のグラフ「事業の儲けのお金」は順調だが株価は乱高下
日立建機が毎決算期末に保有する現金・預金(キャッシュ)を、その獲得した4つの手段である①「事業の儲けで獲得したお金」、②「運転資金で獲得したお金」、③「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」、④「お付き合いで獲得したお金」で区分したグラフは下図のとおりで、最も重要な青色のグラフである「事業の儲けで獲得したお金」は順調に上昇しています。( 株価は「終値」でなく、有価証券報告書に記載されている各決算前の1年間の「最高株価と最低株価の単純な平均値」です。) したがって、財務面から株価は順調にアップしていくものと予測されますが、実際は乱高下しました。

2022年➡2023年に茶色のグラフが減少した理由。

茶色のグラフである「設備・投資等で獲得したお金」が減少する典型的な例は、投資が急増するか、その投資のために調達した長期借入金や社債が急減するかです。2023年3月の有価証券報告書をみると投資が急増しています。つまり、関係会社長期未収入金(関係会社への債権ですが長期ですから「投資」として分析しています。)が新たに発生しています。そのため茶色のグラフが急減したのです。

2022年➡2023年に緑のグラフが増加した理由。
緑のグラフである「運転資金で獲得したお金」が増加する典型的な例は、短期の借入をする場合、または、買掛金などの営業債務が多額となり売掛金などの営業債権が少額となる場合ですが、同社の2023年3月の有価証券報告書をみると前者の例である短期借入金が急増しています。そのため緑色のグラフが急減したのです。

茶色のグラフの構成科目の「関係会社長期未収入金」について
2023年3月決算で「関係会社長期未収金」が約513億円と多額に発生しましたが、2024年3月決算ではどうなったのでしょうか?有価証券報告書をみてみますと2024年3月決算では、その残高は約582億円と約69億円増加しています。また、2023年3月には、「その他」に表示されていた「関係会社長期売掛金」が新たに記載されています。

業績は順調だが、関係会社に爆弾を抱えているか?
2024年3月決算の有価証券報告書の損益計算書をみても、前期に比べて「売上高」も「利益」も増加して、業績は順調です。つまり、青色のグラフである「事業の儲けで獲得したお金」は極めて順調です。しかし、茶色のグラフを構成する科目である「関係会社長期未収入金」や「関係会社売掛金」が、仮に不良債権化したとすると、利益は吹っ飛んでしまいます。投資活動の怖いところで、ゲスの勘ぐりですが、この関係会社に対する未収入金や売掛金が、順調に回収されていたならば、緑色のグラフの構成科目である「短期借入金」は発生していなかったとみれます。したがって、株価の乱高下は株式市場や業界の詳しい情報に従っているところが大でしょうが、この財務上の懸念もあって、株価は乱高下しているとみることもできそうです

日立建機(株)の今後の株価の動きについて
今後の株価判断は、青色のグラフである「事業の儲けで獲得したお金」は順調に上昇すると予測されていますが、今年2025年3月決算での「関係会社長期未収入金」「関係会社長期売掛金」の動向をもって判断すべきと思われます。なお、ここ3年間で「株価」が「事業の儲けで獲得したお金」の何倍で推移してきたかをみる限りでは、株を購入しても良い倍率となってます。

「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については、下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸いです。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)
このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています。
今週に追加した企業は、DOWAホールディングス(株)、帝人(株)です。なお、正解しても賞金や景品はありませんので、どうかご容赦ください。
今週の「九州テクテク歩き」:筑前の国(福岡県)の春日市の人々にさほど知られていない神社の境内に紅梅が力いっぱい咲いていました。

最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2025年3月3日(月曜日) 投稿者 岡 陽三郎
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