今週の株

👌今週の株👍:太陽ホールディングス(株)

社会貢献こそが技術者の本懐

太陽ホールディングス株式会社(太陽HD)は、化学を土台とし、エレクトロニクス事業に加え、医療・医薬品事業、ICT&S事業を中心に事業展開をしていますが、創業は昭和28年(1953年)で、創業者の 川原 廣眞 氏 には「技術者は、社会に役立つものをつくって、初めて技術者たりうる」。「全世界を照らし、全地球の生命が恵みを受けている偉大な母である太陽のように、当社は、社会を照らし、人々の役に立つ存在であり続けたい」との言葉があるそうです。

太陽HDは、6月21日の株主総会で、筆頭株主のDIC(旧:大日本インキ化学工業)や創業家などが反対したため「取締役の再任案」が否決されるという異例の事態となったとの報道がありました。したがって、新体制での新たな船出となりますが、この上場企業の財務内容や今後の株価について検討してみたいと思います。なお、株価の「終値」は、2年前の2023年3月から一本調子で上昇し続けています。

青色は上昇、緑色・茶色・紫色の3本のグラフは下降の財務内容は?

太陽HDが、毎決算期末に保有する現金・預金(キャッシュ)を、その獲得した4つの手段である①「事業の儲けで獲得したお金」、②「運転資金で獲得したお金」、③「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」、④「お付き合いで獲得したお金」で区分したグラフは下図のとおりです。( なお、株価は「終値」でなく、有価証券報告書に記載されている各決算前の1年間の「最高株価と最低株価の単純な平均値」です。)

青色のグラフの上昇は「儲かっている」こと

青色のグラフである「事業の儲けで獲得したお金」の内訳は下図のとおりですが、当期純利益が当期(2025年3月決算期)は順調に伸びています。特に「営業利益」が前期に比べて倍増しています。このことからすれは株価が上昇し続けるのは当然のことと言えそうです。

緑色のグラフの下降は、短期借入金の返済が順調であること

緑色のグラフである「運転資金で獲得したお金」が、2025年3月決算で下降したのは、短期借入金の返済が順調に進んでいることを意味します。つまり、「儲けのお金」があるからこそ順調に返済をしているといえます。

茶色のグラフの下降は、長期借入の返済か? 投資の急増か?

茶色のグラフである「設備・投資等で獲得したお金」が、2025年3月決算で下降したのは、下図の③の数値で分かるように多額の設備や投資をしたのではなくて、①の長期借入金を約115億円返済したことが原因です。ポジティブに言えば「儲けのお金」があるからこそ返済できたと言えますが、ネガティブに言えば、せっかくの「儲けのお金」は投資に振り向けられず、借金の返済に使ってしまった、と言えます。

紫色のグラフの下降は、関係会社に対するテコ入れ資金の支出か?

紫色のグラフである「お付き合いでの獲得したお金」の下降は、下図の③の「関係会社への貸付金など」が増加したためです。「関係会社短期貸付金」の科目のみで見れば、当期(2025年3月決算期)では約68億円の増加、前期では約66億円の増加となっています。この子会社などの関係会社への短期貸付金(テコ入れ資金?)は、当然に社外へお金が出ていくことですからグラフは下降していきます。逆に回収が進めばグラフは上昇に転じます。

財務的には良好な企業で、子会社の業績に注意

以上の分析から、太陽HDFは財務的には良好な企業ですが、子会社の業績・動向に注意というのが結論となります。なお、人工知能は(AI)に、損益計算書、貸借対照表とともに、上記に表示した図表である「現金・預金(キャッシュ)をその獲得した4つの手段で示したグラフ」及び「事業の儲けで獲得したお金」をはじめとする4つの内訳表を提供したうえで回答させた内容は下記のとおりでした。

人工知能は(AI)は、当然のことながら私とほぼ同様の回答をしていますが、回答箇所3.「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」のキャッシュアウト傾向において、「将来に向けた設備投資や長期的な事業投資、あるいは借入金の返済などによるキャッシュアウト」と、どちらともとれる回答していています。そのキャッシユアウトが「多額の設備や投資をしたのではなくて、長期借入金を返済したことが原因」であると、もう一歩突っ込んだ回答が欲しかったと思います。

損益計算書(P/L: 2024年3月期 vs 2025年3月期)

• 収益性の向上: 営業収益は15,463百万円から23,650百万円へ大幅に増加し、当期純利益も6,058百万円から10,166百万円へと約1.7倍に急増しています。特に「関係会社受取配当金」が営業収益の大半を占めており、これはグループ会社からの利益貢献が大きいことを示唆しています。
• 費用の増加と営業利益率: 営業費用も大幅に増加しており、営業利益の伸びは収益の伸びほどではありません。
• 特別損失の計上: 「関係会社貸倒引当金繰入額」として特別損失が1,863百万円から4,784百万円へと増加しており、関係会社の財務状況に懸念があることを示唆しています。

貸借対照表(B/S: 2024年3月期末 vs 2025年3月期末)

• 現金及び預金の減少: 現金及び預金は33,392百万円から17,574百万円へと大幅に減少しています。
• 関係会社への資金流出: 関係会社短期貸付金が11,719百万円から18,515百万円へ、関係会社長期貸付金が34,190百万円から35,660百万円へと大幅に増加しています。これは、グループ会社への資金提供が増加していることを示しており、B/S上で親会社の資産が関係会社にロックアップされている状態です。
• 負債構造の変化: 短期借入金と1年内返済の長期借入金が大幅に減少した一方で、長期借入金が増加しています。これにより負債残高全体は減少しており、財務体質自体は改善傾向にあります。
• 純資産の増加: 繰越利益剰余金の増加により純資産は増加しており、自己株式の増加(純資産減少要因)があるものの、自己資本は着実に増加しています。

キャッシュフロー分析(4つの原因)に基づく財務の課題と問題点

提供された独自のキャッシュフロー分析(「4つの原因」)に基づくと、以下の課題と問題点が明確になります。

  1. 「事業の儲けで獲得したお金」は非常に好調(ポジティブ要因):
    o 2023年からの増加トレンドが続き、2025年には705(百万円単位の予測値)、2026年には968と飛躍的な増加が予測されています。これは、太陽ホールディングスが本業で高い収益力を継続的に生み出しており、企業の根源的な稼ぐ力が強いことを示しています。この安定的な「事業の儲け」が株価を牽引している主要因と考えられます。
  2. 「運転資金で獲得したお金」の変動と今後の減少傾向:
    o 2024年に231と増加しましたが、2025年には95に、2026年には24へと大きく減少する予測です。これは主に短期借入金の変動に起因しており、2025年に短期借入金が大幅に減少したことが「運転資金で獲得したお金」の減少に繋がっています。
  3. 「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」のキャッシュアウト傾向:
    o 2024年に一時的にプラス(獲得)に転じましたが、2025年には-64、2026年には-275と大幅なマイナス(キャッシュアウト)が予測されています。これは、将来に向けた設備投資や長期的な事業投資、あるいは借入金の返済などによるキャッシュアウトが増加することを示唆しており、現金の減少に拍車をかける可能性があります。
  4. 【最大の問題点】「お付き合いで獲得したお金」の深刻な継続的マイナス(キャッシュアウト):
    o この項目は、2023年の-158から2024年に-243、2025年には-356と、年々マイナス幅(キャッシュの流出)が拡大しています。さらに、2026年には-486と大幅なマイナス継続が予測されており、これが太陽ホールディングスの財務における最大の懸念点です。
    o 内訳表によれば、このマイナスは「関係会社への貸付金や仮払金・立替金の有高」の増加が主な要因です。これは、親会社がグループ会社に対して継続的に多額の資金を供給している状況を示唆しています。P/Lで「関係会社貸倒引当金繰入額」が増加していることからも、これらの貸付金回収にリスクが伴う可能性が強く示唆されており、将来的に多額の損失を計上するリスクを抱えています。

全体的な財務の課題と問題点まとめ

太陽ホールディングスは、「事業の儲け」が非常に好調で高い収益力を維持している点が最大の強みです。しかし、その稼ぎ出されたキャッシュが、

  1. 関係会社への巨額な資金流出(貸付金増加)によって大きく相殺され、手元にキャッシュが残りにくいキャッシュフロー構造となっています。これは関係会社の財務状況が悪く、親会社が支援を継続している可能性が高く、連鎖的な財務リスクを抱えていることを意味します。
  2. 結果として、現金及び預金残高が大幅に減少しており、企業の流動性や予期せぬ事態への対応力が低下する懸念があります。
  3. 今後の「設備・投資等の長期資金」のキャッシュアウト予測も相まって、高い収益性を持ちながらも、資金使途の点で財務上の大きな構造的課題を抱えていると言えます。

太陽HDの今後の株価の動きについて

「株価」が「事業の儲けで獲得したお金」の何倍で推移しているかをみると、2024年は5.52倍(決算期末前1年間の最高値と最低値の単純平均)であり、2025年(同じく単純平均)も5.52倍とまったく同じ割合です。したがって、予測値である来年(2026年3月決算)の「事業の儲けで獲得したお金」は968円(1株当たり)ですから、少なくともその5.52倍まで株価は上昇していくと考えるのが財務面からみた株価予測です。

なお、人工知能は(AI)も投稿者と同様な判断でした。株式市場や業界の具体的な情報も加味した判断も期待したのですが、それはありませんでした。

1年後の株価予測(2026年3月期末)

提供されたデータとグラフに含まれる「株価 / 事業の儲けで獲得したお金」の比率に着目して予測します。
• 2023年の比率: 6.03
• 2024年の比率: 5.52
• 2025年の比率: 5.52

直近2期の比率が5.52で安定していることから、市場は「事業の儲け」に対して安定した倍率で株価を評価していると考えられます。2026年の株価予測においても、この比率が維持されると仮定します。


• 2026年の「事業の儲けで獲得したお金」の予測値: 968
これを用いて株価を予測すると:
2026年予測株価 = 968 × 5.52 = 5,344.96円

したがって、約5,345円と予測されます。(※赤の点線の株価が「最高株価と最低株価の単純な平均値」であることから、この予測値も同様に期中の平均的な株価水準を示唆します。)


株価予測の根拠と留意点

• ポジティブな要因: 「事業の儲けで獲得したお金」が2026年に向けて大幅な増加を予測しており、企業の収益成長が継続的に評価される可能性が高いです。これが株価上昇の主な原動力となります。
• ネガティブな要因・留意点: 上記で指摘した「お付き合いで獲得したお金」の継続的なキャッシュ流出(特に多額の関係会社貸付金)は、潜在的な財務リスクであり、これが顕在化した場合(例:関係会社の経営破綻や巨額の貸倒損失計上など)、投資家の懸念が高まり、株価にネガティブな影響を与える可能性があります。短期的な投資家の期待は「事業の儲け」の堅調さに支えられていますが、長期的な安定性にはこれらの構造的問題の解消が求められます。

以上が、ご提供いただいたデータに基づく太陽ホールディングス株式会社の財務課題、問題点、および1年後の株価予測です。

「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸甚です。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)

このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています
今週に追加した企業は、「(株)ブリヂストン」と「(株)りそなホールディングス」です。正解しても景品も賞金もありません。ご容赦ください。

今週の「九州テクテク歩き」:肥前の国(佐賀県)の鳥栖市にある戦国武将 筑紫氏(関ヶ原の戦いのあと徳川家康により改易)の勝尾城跡に行く途中の野の花です。花も戦国武将と同じく滅亡寸前(?)でしたが力の限り咲いていました。

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最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2025年6月30日(月曜日)  投稿者  岡 陽三郎

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