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今週もメガバンクの報告となります。なお、この(株)三井住友フィナンシャルグループも、先週の「三菱UFJフィナンシャルグループ」と同じで、昨年の調査で、財務内容の動きがほぼ同じであった8社中、株価が上昇した6社(上昇割合75%)の一つでした。私ごとですが、メガバンクといえば30年以前のバブル時代の忘れらない想い出があります。その当時、東京郊外の本社・工場で税務調査をしていたところ、ひっきりなしに銀行員が来ます。銀行員が社長に言うには「これだけの土地をお持ちですから、いくらでもご融資できますからご検討ください」。これに対して社長が烈火のごとく怒ってました。「経営方針・戦略を聞きもしないで、俺の経営能力すら判断しない」と。
三井住友フィナンシャルグループの源流は戸時代まで遡る三井家であり、住友家です。三井家は江戸町民の潜在的ニーズを先取りした、前例に囚われない新たな商法を次々に編み出し、住友家は「自利利他、公私一如」精神で発展してきたそうです。したがって、そのDNAを持つ社員さんたちは、日本が浮かれ騒いでいた時代と違い、企業の発展に貢献するという使命感を持って「日本の再成長」のために努力されていると思います。そしてその成果は、必ず財務内容で示されていると思います。
数多くの関係会社を傘下に持つフィナンシャルグループ
(株)三井住友フィナンシャルグループは、(株)三井住友銀行、(株)SMBC信託銀行、SMBC日興証券(株)など、海外も含めて数多くの子会社をその傘下に持っています。したがって、これらの子会社が優良な会社なのか、また不良な会社なのかによって、親会社たる三井住友フィナンシャルグループの財務内容に影響が出ます。そこで、同社が各期末に保有するキャッシュを、その獲得した4つの手段である「事業の儲けで獲得したお金」「運転資金で獲得したお金」「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」「お付き合いで獲得したお金」で区分したグラフは下図のとおりでした。留意すべき事項として、緑色のグラフである「運転資金で獲得したお金・・A」が青色のグラフである「事業の儲けで獲得したお金」に近くまで迫っていて異常なプラス数字であることです。【株価は各々の決算前の1年間の最高株価と最低株価の単純な平均値です】なお、科目の説明なんか嫌だ、という方はグラフのみを見てください。

なぜ「運転資金でのお金」・・Aが異常にプラスなのか?
緑色のグラフ「運転資金でのお金」は、「売掛金」「買掛金」「未収入金」「未払費用」などの科目で計算していますが、1年以内に返済しなければならない「短期借入金」もこの計算に含まれます。しだがって、この緑色のグラフが「事業の儲けでのお金」に近いということは、運転資金に窮して「短期借入金」で資金の調達をして、運転資金に回さなければならなかったのでしょうか。(株)三井住友フィナンシャルグループともあろう企業が、そのような財務内容であるはずはありません。そこで、詳しく有価証券報告書を見てみますと、注記事項の記載があり、「短期借入金」は「関係会社からの短期借入金(短期金銭債務)」でした。

なお、今期(2024年3月決算)は、上記のように「関係会社からの短期借入金(短期金銭債務)」が増加しているばかりではなく、関係会社への貸付金も増加しています。また、関係会社株式の保有割合も増加しています。したがって、「この関係会社からの短期借入金(短期金銭債務)」は、単純に運転資金不足のために「短期借入金」したものでなく、「関係会社長期貸付金」や「関係会社株式」などの投資科目と連動した「設備・投資等でのお金」と判断されます。そこで「運転資金でのお金」とせず「設備・投資等でのお金」の科目と変更したのが下図のグラフです。その結果「運転資金でのお金・・A”」は、ほぼプラス、マイナスのゼロとなり、そして「設備・投資等でのお金・・B”」のグラフは上位へ大きく移動しました。

「短期借入金」を子会社との「お付き合いでのお金」とすると
また、紫色のグラフ「お付き合いでのお金」は、「関係会社短期貸付金」「仮払金」などの資産科目と、「未払法人税等」「預り金」などの負債科目で計算しています。したがって、子会社などに対する資金援助である「関係会社短期貸付金」に対応させて、上記の関係会社からの「短期借入金」を「お付き合いでのお金・・C”」に関する科目としたのが下図のグラフです。グラフは上位へ移動しました。

青色のグラフ「事業の儲けでのお金」は変わらない
以上のグラフの動きを一覧に見ても「事業の儲けでのお金」は変わりません。

株価の判断は、やはり「事業の儲けでのお金」の動き
株価の判断では、私らのような株の素人にとって、シンプルに青色のグラフである「事業の儲けでのお金」で判断するのが重要ですが、他の3種類のグラフの動きについて多少の判断が必要だと、グダグタと説明しました。なぜなら、(株)三井住友フィナンシャルグループとはまったく関係ありませんが、「粉飾」「脱税」の気配を判断するために必要だからです。また、業績が将来的に良くなっていくのか、悪くなっていくのか、の判断に必要だからです。これらについては機会をとらえて説明・報告いたします。さて,肝心の(株)三井住友フィナンシャルグループの株価はどうなっているでしょうか。今年の3月決算後の6月の株価は、42.7%アップと大きく上昇していました。

「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については、下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸いです。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)
このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています。
今週に追加した企業は、日本板硝子(株)と、(株)村田製作所【6月24日に「今週の株」で報告した時点では、今年(2024年3月)の決算は、金融庁からの公開される直前でした。したがって、この2024年3月決算数値を新たに追加してクイズを作っています。】です。
なお、全問正解されても、賞金や景品はありませんので、どうかご容赦ください。
「九州テクテク歩き」の花は、豊後の国(大分県)の「宝泉寺温泉」から、筑後の国(熊本県)の「杖立温泉」に行く途中の「カッパ滝」や「出会いの滝」で休んだ後に、山中の民家の庭に咲いていました。(道路沿いの庭先に少し足を踏み入れました。ご容赦ください。)

来週は、国税局の税務調査で、防衛省の不祥事が発覚したと報道された企業について報告します。
最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2024年7月15日(月曜日) 投稿者 岡 陽三郎 ]
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