今週の株

👌今週の株👍:(株)フジ・メディア・ホールディングス

スポンサーがCMを差し止めているフジテレビ

株式会社フジ・メディア・ホールディングス(フジテレビの親会社)が、不祥事で揺れていますので、同社の財務をみてみたいと思います。すなわち、同社が毎決算期末に保有する現金・預金(キャッシュ)を、その獲得した4つの手段である①「事業の儲けで獲得したお金」、②「運転資金で獲得したお金」、③「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」、④「お付き合いで獲得したお金」で区分し分析したグラフを作りました。( なお、株価は「終値」でなく、有価証券報告書に記載されている各決算前の1年間の「最高株価と最低株価の単純な平均値」です。)

儲けでのお金より、お付き合いでのお金が多い?

グラフを見ると、紫のグラフである「お付き合いで獲得したお金」が、「事業の儲けで獲得したお金」より上位にあますが、これはサラリーマンの例でいえば、手許に10万円があった場合に、給料で稼いだお金4万円で、友人から借りたお金が6万円あるようなものです。友人にはすぐに返さなくてよいとしても、手許にあるのは給料で稼いだお金だけにしたいものです。

ではなぜこのように「お付き合い手で獲得したお金」が多額なのでしょうか。下の表は「お付き合いで獲得したお金」の内容を主要な科目でみたものです。

上の表の「② 預り金や借受金などで期末に残っている資金」が、約1,687億円で極めて多額です。有価証券報告書では赤い枠で囲った「預り金」の科目です。

「預り金」は、返済しなければならない債務(借金)

極端で不適切な表現かもしれませんが、「預り金」は子会社などの関係会社からかき集めたお金です。なぜなら有価証券報告書の貸借対照表の注記(※1)をみると、「預り金」相当額が「関係会社からの短期金銭債務」と表示されています。

親会社が子会社などの関係会社から資金をかき集めるのは、財務的には決して良いことではありません。子会社などが順調な業績を挙げている場合は問題はないのですが、その子会社が大きな事業の失敗や大きな損失を発生させたら、その子会社の危機脱出のために、その子会社からかき集めている資金を返済しなければならなくなります。例えば(株)フジ・メディア・ホールディングスの子会社に(株)フジテレビジョンがありますが、今般の不祥事で子会社の業績が大きく落ち込むことが想定されるからです。

なぜ関係係会社から資金をかき集めている?

では、なぜ子会社などの関係会社から資金をかき集めているでしょうか。積極的で前向きな見方ですが、子会社各々に有価証券を購入するなどの投資活動させるのでなく、親会社が一括して規模の大きな投資活動をするために資金をかき集めているという判断もあります。なぜなら、有価証券報告書をみると「有価証券」の期末在高が増加しているからです。しかしながら、子会社からの借入(債務)が多額であるのは、借金である以上、財務的にはあまりよろしくありません。

予測で「事業の儲けで獲得したお金」が減少している理由

冒頭のグラフでは、青色のグラフである「事業の儲けで獲得したお金」が2025年の予測では減少しています。その「事業の儲けで獲得したお金」の中身は、大きく分けて3つあります。1つ目は、当期の1年間に儲けたお金の「当期純利益」です。2つ目は、その当期純利益の計算において、将来に費用となるもの(例えば将来の賞与の支払)を、当期の費用として計上した引当金などは、当期に支出したものではないので「事業の儲けで獲得したお金」です。3つ目は、会社設立から前期までに事業の儲けで獲得し、配当金など社外に流出したお金を除いた、いわゆる過去の蓄積した儲けのお金(繰越利益剰余金)です。

では、なぜ2024年3月まで上の棒グラフのように「「事業の儲けで獲得したお金」が増加しているのに、2025年3月の予測が減少しているのでしょうか。理由は単純です。2024年3月までの「特別利益」「特別損失」は、その期のみに発生するもので将来も継続して発生するものでないことから、予測ではゼロと計算しているからです。したがって、当然のことながら、今般の不祥事のためにスポンサーからCMを差し止められていることを予測しているものではありません。しかし、報道のとおり子会社のフジテレビの利益は減少するため、この子会社であるフジテレビから得る収益は減少し「事業の儲けで獲得したお金」の青色のグラフは予測以上に下降すると判断されます。

フジ・メディア・ホールディングスの今後の株価について

フジ・メディア・ホールデイングスは、はてして株価はどのような動きを示していくでしょうか。まず、「株価」が「事業の儲けで獲得したお金」の何倍かをみると、2024年3月決算期では2.55倍で、前年の1.99倍よりアップしています。アップということは割安感がなくなったとも言えるのですが、さらに前年の2.73倍からすれば0.18低い状態です。したがって、今後の株価の動きは多少の上がり下がりで推移すると判断した方がよさそうです。ただし、なぜか今般の不祥事の報道にも関わらず株価は上がっています。株式市場の不可思議なところで、株式市場に不案内な私らのような素人は手を出すべき銘柄でないと思います。(最近の株価を1週間ごとに表示しています。)

「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸いです。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)

このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています
今週に追加した企業は、デンカ(株)、(株)日清製粉グループ本社です。なお、正解しても賞金や景品はありませんので、どうかご容赦ください。

今週の「九州テクテク歩き」:筑後の国(福岡県)の久留米市にある高良山(こうらさん)のふもとの神社の池に、訪れる人のためか、1月の冬枯れに負けないように、冬にも咲く小さな花が植えてありました。

·‹Á

最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2025年2月3日(月曜日)  投稿者  岡 陽三郎

タイトルとURLをコピーしました