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キリンホールディングス株式会社は、キリンビールなどで誰でも知っている会社ですが、明治21年に磯野 計(いその はかる:安政5年~明治30年)が、外資のジヤパン・ブルワリーと国内総代理店の契約を結びビールの販売を開始したのが発端です。氏はアイデアマンで、イルミネーション看板を設置したり、博覧会にビアホールを出店したり、美人画のポスターを配布したりしたそうです。(「ウィキペディア(フリー百科事典)」より)
キリンホールディングスの株価の動きは下図のとおり、2022年12月からほとんど変化していません。珍しい動きと思いますのでその財務を見てみます。

株価は変化がないのに、財務は変化している
キリンホールディングスが毎決算期末に保有する現金・預金(キャッシュ)を、その獲得した4つの手段である①「事業の儲けで獲得したお金」、②「運転資金で獲得したお金」、③「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」、④「お付き合いで獲得したお金」で区分したグラフは下図のとおりです。( なお、株価は「終値」でなく、有価証券報告書に記載されている各決算前の1年間の「最高株価と最低株価の単純な平均値」です。)

「運転資金でのお金」が「事業の儲けでのお金」より多い原因(1)
「運転資金でのお金」が「事業の儲けでのお金」より多い原因の1つは、昨年の2024年12月決算で約3,490億円もの「関係会社株式評価損」(特別損失)を計上したことにより「事業の儲けでのお金」が急減したためです。

「運転資金でのお金」が「事業の儲けでのお金」より多い原因(2)
「運転資金でのお金」が「事業の儲けでのお金」より多い原因の2つ目は、「運転資金でのお金」をプラスにする「短期借入金」の残高が2023年12月決算で急増し、2024年12月決算でも多額に存在するためです。


2024年12月決算期に「設備・投資等でのお金」が急増している原因

多額の設備や投資のための資金は、長期借入金や社債などの長期の資金で対応します。したがって、「設備・投資等でのお金」が増える。つまり茶色のグラフが急上昇するということは、①設備や投資が大きく毀損して(ダメになって)費用として計上しなければならなくなったために設備・投資の残高が減少した場合、②長期借入金や社債などを増加させた場合です。
キリンホールディングスは、①の設備や投資が大きく毀損して(ダメになって)費用として計上しなければならなくなったために設備・投資の残高が減少場合に該当します。それは2024年12月の有価証券報告書で明らかです。2023年12月決算で前期に比べて3,260億円増加した「関係会社株式」が、1年後の2024年12月決算では約4,000億円減少しています。(この関係会社株式を評価損として費用計上たため「事業の儲けでのお金」が減少したことは上述のとおりです)

2023年の投資活動(関係会社株式増加)が、2024年に失敗か?(評価損の計上)
以上、緑のグラフ「運転資金でのお金」が青色のグラフ「事業の儲けのお金」より上位に位置し、茶色のグラフ「設備・投資等でのお金」が急上昇していることは、2023年の投資活動であった関係会社株式を増加させた戦略が、2024年にその評価損を計上しなければならなくなり失敗に帰した、ということを物語っていますが、失敗か否かは今後の財務の動きを見てみたいと思います。

キリンホールディングス(株)の今後の株価の動きについて
「株価」が「事業の儲けで獲得したお金」の何倍で推移しているかをみると、2023年12月決算まではでは3倍台であったものが、2024年12月決算では8.57倍と割高になっています。したがって、財務的には「株価は下降していくだろう」と判断するのが妥当と思われます。

「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については、下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸いです。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)
このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています。
今週に追加した企業は、「アサヒグループホールディングス(株)」と「日本たばこ損業(株) 」です。正解しても景品も賞金もありません。ご容赦ください。
今週の「九州テクテク歩き」:豊後の国(大分県)の童話の里である玖珠町の「伐株山(きりかぶさん)」は、大昔は天までとどく大木であったが、大男に伐り倒されて、鳥の巣があった枝は肥前の国(佐賀県)に落下し現在の鳥栖市になったとのことでした。(雄大な昔話でした)

最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2025年4月14日(月曜日) 投稿者 岡 陽三郎
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