レアアース関連企業企業

東洋エンジニアリング(株)は、JAMSTEC ( 海洋研究開発機構:ジャムステック ) の委託を受けて、これまで培ってきた資源開発技術、サブシー技術を活用して、海底6,000mからレアアース泥を回収するシステムの技術開発の一部に携わっています。したがって、レアアースという希少な資源を日本が確保する将来性の期待から、株価は下図のように急騰しています。しかし、株式市場や日々の株価の動向分析ができる専門家の方々と違い、私たち素人としては同社の財務の分析から株価を判断してみたいと思います。

課題と問題点が知れる激しいグラフの動き
東洋エンジニアが毎決算期末に保有する現金・預金(キャッシュ)を、その獲得した4つの手段である①「事業の儲けで獲得したお金」、②「運転資金で獲得したお金」、③「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」、④「お付き合いで獲得したお金」で区分し分析したグラフは下記のとおりでした。( なお、株価は「終値」でなく、有価証券報告書に記載されている各決算前の1年間の「最高株価と最低株価の単純な平均値」です。)

これはスッキリしないグラフです。つまり、青色の「事業の儲けでのお金」より上位に緑の「運転資金でのお金」や茶色の「設備・投資等でのお金」が位置し、緑が急減し茶色が急増しています。なんだか多くの課題と問題点のあるような財務内容のグラフです。
直近2期(2024年、2025年)でようやく利益を確保
下図は「事業での儲けのお金」を、その四つの構成要素ごとに区分して表示した棒グラフです。当期純利益 (・・A ) は2024年になってようやくプラスの棒グラフになりました。したがって、2023年以前は利益ではなく欠損でしたから配当金の支出もなく、過去の事業の儲けのお金 (・・B ) も蓄積がなく、2025年に入ってからようやくプラスの棒グラフになりました。このような状況では運転資金に必要なお金や、設備・投資等に必要なお金を「事業での儲けのお金」でまかなうことは困難です。

なお、2025年は2024年に比較して「当期純利益」が減少していますが、売上高や営業利益は増加しています。なお、当期純利益が減少した原因は営業外の収益・費用と特別利益(朱色の矢印)のためです。したがって、この損益状況が今後も続いていけば良好な財務内容に転じていきます。

業績の回復傾向とともに運転資金のお金も改善
業績の回復とともに運転資金でのお金の内容も良くなって来ています。つまり、買掛金や未払金等の営業債務の残高も減少 (・・A ) するとともに、短期借入金の返済 (・・B ) も進んでいます。したがって、緑のグラフが2024年から2025年に急激に下降しました。

長期借入金等の増加と今後の投資活動
長期借入金が増加 (・・A ) しています。通常、積極的に投資活動をする場合には、潤沢な「事業での儲けのお金」がない限り、長期借入金等でその資金を調達します。しかし、「投資その他の資産」の在高をみる限り、積極的な投資活動はまだ実行されていない(・・B ) ようです。したがって、「設備・投資等でのお金」は長期借入金が流入したことから大きなブラスとなって、この茶色のグラフは大きく上昇しました。しかし今後、海底6,000mからレアアース泥を回収するシステムの技術開発へ積極的な投資活動が展開されれば、その投資資産取得の支出が増加するため「設備・投資等でのお金」は減少し、この茶色のグラフは下降していきます。したがって、今後はこの茶色のグラフで示される「設備・投資等でのお金」の動向を注視していきたいと思います。

東洋エンジニアリングの今後の株価の動きについて
以上、東洋エンジニアリング(株)は、未だ「事業の儲けでのお金」が潤沢に獲得されているとはいえず、必ずしも良好な財務内容ではありません。しかし、今後の投資活動とその業績への反映が期待されることから、今年2026年3月決算の内容を注目したいところです。なお、「株価」が「事業の儲けでのお金」の何倍で推移しているかをみると、2024年が5.02倍であって2025年が4.81倍となっていますが、現在はさらに株価が急騰していますから、この倍率は跳ね上がっています。したがって、財務的には現在での株価急騰は、財務的な裏付けのないものであり、慌てて素人が手を出すようなものでないと判断します。

人工知能(AI)の分析については、様々な上場企業を対象にしてきましたが、まだまだだなぁ、つまり「財務の専門知識をもった優秀な新入社員の『ありきたり』の回答に過ぎず、深堀できてないなあ」との思いが否めません。したがって、人工知能(AI)に分析させる質問の仕方や資料提供について検討していますので、しばらくの間は割愛しております。
「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については、下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸甚です。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)
このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています。
今週の追加した企業は、 第一稀元素化学工業株式会社です。正解しても景品も賞金もありません。ご容赦ください。
今週の「九州テクテク歩き」 : 豊後の国 ( 大分県 ) の佐伯市にある城山の麓には白壁が続いていました。

最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2026年1月26日(月曜日) 投稿者 岡 陽三郎
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