今週の株

👌今週の株👍:日鉄鉱業(株)

企業は社会の一員であるとの認識 

日鉄鉱業(株)は、昭和14年(1939年)に、石炭、鉄鉱石、石灰石等の製鉄原料の総合開発と資源確保を目的として、旧日本製鐵㈱の鉱山部門から独立し、資本金5,000万円をもって設立された会社です。主な事業は、資源事業(鉱石部門、金属部門)、機械・環境事業、不動産事業及び再生可能エネルギー事業です。

日鉄鉱業の2年前(2023年3月)からの株価(1年間の最高値、最低値の単純平均値)の動きは、下図のとおり一本調子で上昇していいます。したがって、この動きは財務内容から適正なものかを見てみたいと思います。

株価上昇が当然と思われる財務内容のグラフの動き

日鉄鉱業が毎決算期末に保有する現金・預金(キャッシュ)を、その獲得した4つの手段である①「事業の儲けで獲得したお金」、②「運転資金で獲得したお金」、③「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」、④「お付き合いで獲得したお金」で区分したグラフは下図のとおりです。( なお、株価は「終値」でなく、有価証券報告書に記載されている各決算前の1年間の「最高株価と最低株価の単純な平均値」です。) 株価上昇が当然と思われる財務内容のグラフの動きです。

青色のグラフが上昇し、逆に茶色のグラフが下降している意味

青色のグラフは「事業の儲けで獲得したのお金」ですから、このグラフが上昇することは、しっかり儲かっていることを意味します。そして、茶色のグラフは「設備・投資等で獲得したのお金」ですから、設備や投資資産を取得することは、そのお金が社外に出ていくことを意味しグラフは下降します。したがって、「儲かった から、さらに 将来の儲けのために投資する」という成長を目指しての財務戦略を意味します。

「事業の儲けで獲得したお金」の内容について

「事業の儲けで獲得したお金」は、当期の決算期日までの前1年間の事業活動で獲得したお金 ( 下図のA ) だけではありません。前期以前の過去の事業の儲けで獲得し、株主への配当金としての支出額を差し引いたお金 、つまり、社内に蓄積されいてるお金 ( 下図のC )も立派な「事業の儲けでのお金」です。ときには当期は赤字だか、過去から蓄積された「事業の儲けでのお金」だけが多額にあるという業績が下降しはじめた企業もあります。しかし同社は、2023年、2024年、2025年の3期連続して、多少の変動はあるもののプラスで増加しています。したがって、今後も「事業の儲けでのお金」を確実に獲得していくことが予測されます。

「設備・投資等で獲得した」の内容について

「設備・投資等で獲得したお金」が、減少する原因は3通りあります。一つ目は工場の新設など多額の設備投資をした、あるいは多額の投資有価証券を取得した場合 ( 下図の③ ) です。二つ目は過去の設備投資のために発行していた社債を償還した、あるいは長期での借入金を返済した場合 ( 下図の① ) です。ともに多額のお金が社外に支出されますから、「設備・投資等で獲得したお金」は減少します。三つめは自己株式を多額に取得したような場合 ( 下図の② ) です。

日鉄鉱業は、前年の2024年3月決算で約210億円の設備・投資等を実行するとともに、約11億円の長期借入金の返済支出をしています。今年の2025年3月決算では、関係会社へ長期の貸付金約41億円を発生させるという投資支出(さすがにその調達資金として長期借入金を約40億円増加させています)をするとともに、自己株式の取得で約47億円の支出しています。そのため2期にわたり「設備・投資等でのお金」は減少していますが、これらの投資活動や自己株式の取得は「事業の儲けでのお金」があったればこそ出来ることですから、良好な財務内容の現れといえます。

人工知能(AI)は日鉄鉱業(株)の財務内容をどう判断したか?

以上、青色のグラフ「事業の儲けで獲得したのお金」、茶色のグラフ「設備・投資等で獲得したのお金」について説明しましたが、財務的には良好であることを物語っています。そこで人工知能(AI)はどのように判断したかを報告します。なお、人工知能は(AI)には、損益計算書、貸借対照表とともに、現金・預金(キャッシュ)をその獲得した4つの手段で示したグラフ、及びその4つの手段に係る内訳表を提供しています。なお、下記の人工知能(AI)の回答を理解しやすいように上記の図表を再び表示します。また、人工知能(AI)の回答中「1. 財務諸表(損益計算書・貸借対照表)の概観」は、下述と説明が重なる部分もあり割愛しています。

  1. キャッシュフロー分析(4つの獲得手段別)

提供されたグラフと内訳表を基に、各項目を詳細に分析します。

2.1. ① 事業の儲けで獲得したお金

• トレンド: 2023年の1株当たり1,557円から、2024年に1,922円、2025年には2,234円と安定的に増加しており、2026年予測でも2,452円と成長が見込まれています。
• 内訳の判断: 当期純利益(A)が安定的に発生し、繰越利益剰余金(C)も毎年順調に積み上がっています。これは、日鉄鉱業が本業で着実に利益を上げ、現金を創出する能力が高いことを示しており、企業の基礎体力と成長ドライバーであることを強く裏付けています。

2.2. ② 運転資金で獲得したお金

• トレンド: 2023年の-350円から、2024年に-789円、2025年には-808円と、一貫してマイナス幅が拡大傾向にあり、2026年予測でも-1,054円と更なる流出が予想されています。
• 内訳の判断: 主に「(買掛金などの営業負債)-(売掛金などの営業資産)」が大幅なマイナス要因となっています。
o 売掛金: 売上高の増加に伴い、絶対額は増加傾向にあります。
o 買掛金: 2025年には減少しており、支払いが早まっているか、購買条件の変化が考えられます。
o 棚卸資産: 2024年には大幅に増加しましたが、2025年には減少しています。
• 所感: 売上高の拡大に伴う運転資金の需要増は自然な側面もありますが、この継続的なキャッシュ流出は、売掛金の増加や買掛金の減少、あるいは特定の時期の在庫変動など、運転資本管理の効率性に課題がある可能性を示唆しています。本業で稼いだキャッシュが運転資金に吸収されている状況であり、資金効率の改善が今後の課題と言えます。

2.3. ③ 設備・投資等で獲得したお金

• トレンド: 2023年は613円とプラスでしたが、2024年に-287円、2025年には-416円と継続的なマイナスを示しており、2026年予測でも-537円と流出が続く見込みです。
• 内訳の判断:
o 2023年のプラスは、建設仮勘定や機械装置などの大規模な売却(除却)が考えられ、貸借対照表の該当時期の有形固定資産の減少と一致します。
o 2024年以降のマイナスは、主に「③ 建物・工場・土地などの資産と投資等の有高」の大幅な増加(2024年+21,012百万円)が要因です。これは貸借対照表の建設仮勘定から有形固定資産への振り替えとも符合し、積極的な設備投資が行われたことを強く示しています。
o 長期借入金などによる資金調達も増加しており(2025年+4,555百万円)、投資の一部を借入で賄っていることが分かります。
• 所感: 企業の将来の成長に向けた積極的な投資が行われており、これはポジティブな要素です。ただし、投資が多額であるため、その投資が将来的にどれだけの収益を生み出すか、投資効率が重要になります。

2.4. ④ お付き合いで獲得したお金

• トレンド: 2023年の24円から、2024年に166円、2025年には341円と着実に増加しており、2026年予測でも467円と更なる増加が見込まれています。
• 内訳の判断: 主に「① 未払法人税・消費税等で期末に残っている資金」と「② 関係会社の借入金や預り金等で期末に残っている資金」がプラス要因となっています。特に、関係会社からの預り金等が2025年に大幅に増加(2,184百万円→4,188百万円)していることが寄与しています。
• 所感: 利益の増加に伴う未払法人税等の増加や、関係会社からの資金調達(預り金など)の増加が、キャッシュの獲得に貢献しています。これは財務基盤の安定に寄与する側面があります。

  1. 総合的な財務内容の判断

日鉄鉱業は、本業の収益が非常に堅調で、安定的にキャッシュを創出している企業であると評価できます。「事業の儲けで獲得したお金」が継続的に増加していることは、企業の基礎的な稼ぐ力が強いことを示しています。
また、減少傾向にある建設仮勘定や増加する長期借入金、そして多額の「設備・投資等で獲得したお金」のマイナスから、将来の成長に向けた積極的な設備投資が行われていることが明らかです。これは中長期的な企業価値向上への期待を高めます。結果として、期末現金・預金(キャッシュ)も順調に増加しており、財務の健全性は保たれています。
一方で、「運転資金で獲得したお金」が継続的にマイナスであり、その流出幅が拡大傾向にある点は懸念事項です。これは、売上拡大に伴う運転資本の増加だけでなく、売掛金管理や買掛金条件、在庫管理の効率性向上が必要であることを示唆しています。また、売上高の成長に比べて、売上総利益や営業利益の伸びが鈍いことから、本業の利益率改善が今後の課題となるでしょう。特別利益による純利益のかさ上げも一時的なものであるため、本業の収益性向上が重要です。

日鉄鉱業(株)の今後の株価の動きについて

「株価」が「事業の儲けでのお金」の何倍で推移しているかをみると、2022年の2.10倍から2023年が2.38倍と高くなり、2024年は2.48倍と徐々に高くなっています。しかしながら、倍率は2.48倍で3倍未満で「事業の儲けでのお金」に比べて割安です。したがって、財務内容の分析からは、さらに株価は上昇するものと判断します。

なお、人工知能は(AI)も同様の株価判断をしていますが、人工知能は(AI)は心配性の性分かもしれません。

  1. 今後の株価の予測

提示されたグラフとデータから、今後の株価を予測します。

4.1. ポジティブ要因

  1. 本業の力強いキャッシュ創出力: 「事業の儲けで獲得したお金」が継続的に増加しており、2026年予測でも成長が見込まれています。企業の最も本源的な価値であるこの指標が伸びていることは、株価の基本的な評価基盤を強固にする要因です。
  2. 成長のための積極投資: 設備投資は将来の生産能力の拡大や技術革新、事業の多角化などにつながり、中長期的な企業価値向上への期待を醸成します。
  3. 財務の健全性: 手元キャッシュの増加は、財務の安定性を示し、配当増加、自社株買い、またはM&Aなどの株主還元や成長戦略のための余地があることを示唆します。
  4. 割安度の継続: 「株価 / 事業の儲けで獲得したお金」の比率は、2023年の2.10から2025年の2.48へと徐々に上昇していますが、まだ過熱感がなく、事業の稼ぐ力に見合った適正な評価がされていると見られます。この比率が維持される限り、事業の儲けの増加は株価上昇に直結すると考えられます。

4.2. ネガティブ要因/リスク

  1. 運転資金の継続的流出: 運転資金へのキャッシュ流出が続くと、本業で稼いだキャッシュが効率的に使われず、フリーキャッシュフローを圧迫する可能性があります。
  2. 本業の利益率の伸び悩み: 売上高が大幅に増加しているにもかかわらず、売上総利益率や営業利益率が伸び悩んでいる点は、価格競争やコスト増の影響を示唆し、今後の収益性への懸念材料になる可能性があります。
  3. 金利上昇リスク: 長期借入金の増加は、将来的な金利上昇局面において利息負担が増加し、収益を圧迫するリスクがあります。
  4. 投資の成功不確実性: 積極的な設備投資が計画通りの成果を上げられない場合、株価にネガティブな影響を与える可能性があります。

4.3. 株価予測

過去数年の株価の推移は、主に企業の「事業の儲けで獲得したお金」の増加に強く連動しています。2026年の予測においても、「事業の儲けで獲得したお金」は更なる増加が見込まれており、本業の堅調な成長が続くことを示唆しています。

「株価 / 事業の儲けで獲得したお金」の比率が2025年の2.48倍であったことを踏まえると、2026年の予測値である1株当たり「事業の儲けで獲得したお金」2,452円にこの比率を適用した場合、予測株価 = 2,452円 × 2.48倍 ≒ 6,081円 となります。

グラフの赤点線も2026年へ向けて上昇トレンドを継続していることから、今後の株価は引き続き上昇傾向をたどる可能性が高いと予測されます。ただし、前述の運転資金の効率化や本業の利益率改善、及び今後行う投資の成果には注目が必要です。これらの課題が効果的に解決され、企業価値向上に繋がれば、株価はさらに上値を追求する可能性があります。

「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸甚です。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)

このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています
今週に追加した企業は、「東京急行電鉄(株)」と「太陽誘電(株)」です。正解しても景品も賞金もありません。ご容赦ください。

今週の「九州テクテク歩き」:筑後の国(福岡県)のうきは市に「道の駅 うきは」(写真右手の3棟)があり、近くの里山の「にじ峠」にも行こうと思ったのですが、炎天下でヘロヘロ、ヘナヘナで、代わりに「にじ農協協同組合(うきは農業協同組合ではありません)」の婦人部の方々が作ったという「インスタントみそ汁」1パック5袋入りで550円を買いました。プレゼントしたら喜ばれました。

¸OÅX

最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2025年7月14日(月曜日)  投稿者  岡 陽三郎

タイトルとURLをコピーしました