今週の株

👌今週の株👍:イビデン(株)

 革新的な技術で、豊かな社会の発展に貢献    

このサイトは、毎週の月曜日にアップしていますが、3月9日、16日、23日とお休みさせて頂きました。私自身が、現役の税理士として所得税の確定申告の業務に忙殺されていました。ご容赦ください。

イビデン㈱は、情報端末向け高密度プリント配線板、ICパッケージ基板、DPFなどを主力に、常に世界トップレベルの技術を提供する技術開発型企業ですが、大正元年(1912年)に大垣を中心とした西濃地区の電力供給を目的として揖斐川での電源開発を目的として「揖斐川電力」という社名で設立された会社です。1970年代のオイルショックを機に主業を電気炉工業から電子部品製造へと移し、昭和57年(1982年)より現社名となっています。

創業者の立川 勇次郎(たちかわ ゆうじろう、文久2年(1862年)3月~大正14年(1925年)12月)は、藤岡市助などの実業家と共同でいろいろな会社を設立し、その代表的なのが東芝や東京電力とのことです。また、京浜急行電鉄の創業者でもあり、壮大なエピソードとして、東京-大阪間を電気鉄道で結ぶ日本電気鉄道を計画したが当局に却下されたこともあったそうです。いずれにしても気宇壮大(きうそうだい)な明治・大正の実業家です。

同社の株価は、直近では大きく上昇していますので、今後も上昇が続くのかどうかを、財務面から判断してみたいとと思います。

「事業の儲けでのお金」は着実に増加

イビデンが毎決算期末に保有する現金・預金(キャッシュ)を、その獲得した4つの手段である①「事業の儲けで獲得したお金」、②「運転資金で獲得したお金」、③「設備・投資等の長期資金で獲得したお金」、④「お付き合いで獲得したお金」で区分し分析したグラフは下記のとおりでした。( なお、株価は「終値」でなく、有価証券報告書に記載されている各決算前の1年間の「最高株価と最低株価の単純な平均値」です。)

青色のグラフ「事業の儲けでのお金」(・・① ) は、プラスの上位に位置し順調に上昇しています。ただし、緑色の「運転資金でのお金」(・・② ) が、2024年に急に増加していること、茶色の「設備・投資等でのお金」(・・③ ) が、2025年に急減しています。財務的な問題や課題でもあるのでしょうか。先ずは、青色のグラフ「事業の儲けでのお金」(・・① ) について見ていきます。

キャッシュで見た当期純利益と過去業績によるお金の蓄積

下図は「事業での儲けのお金」をその構成要素ごとに区分して表示した棒グラフです。当期の純利益は、キャッシュが出ているのに費用に計上されていない「前払費用」や、キャッシュは出ていないのに費用として計上されている「賞与引当金」などで計算されています。したがって、これらキャッシュの入出金でみた当期純利益は、下図の「A」で利益幅が減少傾向を示しています。

しかし、過去から蓄積された純利益であって「配当金」などを支出した後の繰越利益剰余金は、下図の「B」のとおり着実に積み上がっています。したがって、「A」と「B」との合計である「事業の儲けで獲得したお金」の青色のグラフは着実な上昇(・・「C」)を示しました。強いて財務上の課題として挙げれば、キャッシュベースでみた当期純利益が今後は増加することを期待したいということになります。

緑色の「運転資金でのお金」が2024年に急増している

下図の有価証券報告書に朱色の枠で囲んだ「未払金」は、サラリーマンでいえば、背広や靴などを購入したが、未だ支払が済んでいない債務がある状態です。したがって、この時点ではお金は財布から出ていない状態ですから、財布の中のお金を分析すれば、背広や靴などの仕事に必要な資金(企業でいえば「運転資金」)がプラスで存在することになります。

また、「前受金」は、サラリーマンでいえば、給与の前借のようなもので、直ぐに給与収入になるとはいえ、前借という債務です。したがって、この時点ではその前借のお金が財布にある状態ですから、財布の中のお金を分析すれば、正式な給与のお金でなく前借のお金(企業でいえば「運転資金」)がプラスで存在することになります。

以上の「未収入金」「前受金」が2024年にかけて急増しています。そのことを下図の「運転資金でのお金」の棒グラフで示せば「A」の急上昇しとなります。なお「B」の短期借入金は、2023年の650億円が、2024年には550億円となり、100億円減少していますが、「未収入金」「前受金」が2024年にかけて約900億円も増加してますから、差し引きして「C」のとおり緑色の「運転資金でのお金」は2024年にかけて急上昇しました。

2025年の財務は、成長戦略による投資活動の活発化を示す

茶色のグラフで示される「設備・投資等でのお金」は、2025年には大幅にマイナスとなっています。すなわち、建物(工場)などの有形固定資産への支出を約875憶円増加(・・A ) させ、これらの支出資金の調達のため投資有価証券を約510億円(・・B ) 売却して、設備関係の債務の返済(・・C ) に充てています。その結果「設備・投資等でのお金」はマイナス(・・D ) となっています。このように投資全体で見れば大きな支出となる動きは、成長戦略に基づく投資活動と判断されますので、今後の業績の拡大が期待されます。

イビデン株式会社の今後の株価の動きについて

以上、イビデン(株)は、減少傾向にあるとはいえ着実な利益の確保を背景に、成長戦略に基づき建物「工場」などへの投資活動を活発化させています。なお、「運転資金でのお金」の動きにみられる「未払金」「前受金」の増加という今後留意すべき事項はあるとしても良好な財務内容といえます。したがつて、下図に示される「株価」が「事業の儲けでのお金」の何倍で推移しているかをみると、2025年は前年の5.08倍から3.42倍と割安傾向となっています。したがって、直近の株価の上昇は債務的にも妥当であり、2024年の5.08倍に2026年決算の「事業の儲けでのお金」の予測値1,711円を乗じた8,691円までは上昇すると思われます。

人工知能(AI)の分析については、様々な上場企業を対象にしてきましたが、まだまだだなぁ、つまり「財務の専門知識をもった優秀な新入社員の『ありきたり』の回答に過ぎず、深堀できてないなあ」との思いが否めません。したがって、人工知能(AI)に分析させる質問の仕方や資料提供について検討していますので、しばらくの間は割愛しております。

「事業の儲けでのお金」「運転資金でのお金」「設備・投資等でのお金」「お付き合いでのお金」については下記のユーチューブで簡単な説明動画が見れます。ご参考にしていただければ幸甚です。
上場会社の財務分析手法 キャッシュフローの4つの原因分析とは? (youtube.com)

このブログでは別に「😊 今週の「株価当てクイズ」😢」を作っています
今週の追加した企業は、 (株)ゆうちょ銀行です。正解しても景品も賞金もありません。ご容赦ください。

今週の「九州テクテク歩き」:筑前の国 ( 福岡県 ) の福岡市の天神地区に春到来を告げるチューリップが仲良く並んで咲いていました。

¸Ž™ 

最後まで見ていただきありがとうございました。
[ 投稿日 2026年3月30日(月曜日)  投稿者  岡 陽三郎

タイトルとURLをコピーしました